市政野名だより第24号

投稿日: 2015年6月14日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第24号(PDFファイル)

市政野名だより第24号
発行者 野名すみよ 大王町波切108-1
平成27年5月発行  ℡72-1320

◆浜島生涯学習センターが支所に
 今年度、大口市長は、突然、支所を浜島生涯学習センタ―に移転するとして、改修費4400万円を予算化。移転理由は「財政上の都合」だそうです。
 この方針には2つの問題点があります。1つは支所の安全性。もう1つは税金と時間の無駄遣いです。

▼浜島生涯学習センターは安全か? 
浜島生涯学習センターのある場所は海抜9m。近くに2次避難できる高台はありません。海からの直線距離は約60m。施設へ行く道路は海岸に沿っており、海抜は4.7mにすぎません。
巨大津波が押し寄せたとき、壊滅的な打撃を受ける
危険がきわめて高いと思われます。

▼市長の固執による税金と時間の無駄遣い
 大口市長は、これまで現支所を浜島支所として活用することに固執。耐震診断、耐震工事調査、コンクリート劣化診断など、安全度調査に約500万円もかけました。多額の税金と長い年月をかけて出した結論が、浜島生涯学習センターへの移転です。
 支所の必須条件を基に、最初から計画的に移転場所を検討していれば、今頃「財政上の都合」という言い訳をしなくて済んだはずです。

▼浜島小学校の跡地に新設と提案
 市長が3回も安全度調査をするたびに、私は現支所の築年数・機能性・津波の危険性・道路状況・住民の利便性などを考え、「支所は浜島小学校跡地に新設すべき」と提案してきました。

◆浜島多目的イベント施設建設を
議会が凍結  
議会が、旧浜島診療所に朝市施設を建設する予算約6700万円を凍結しました。
市は平成21年、『海ほおずき』で朝市を始めました。ところが住民から「遠い」と指摘され、2か月で中心部にある『わんさかわんさ』に移転せざるをえませんでした。
今年度、朝市施設を建設する場所は「遠い」と指摘された『海ほおずき』のすぐ近くです。前回失敗した場所のすぐ近くに朝市施設を建設しようとする大口市長。施設を造ってしまえば、朝市のように移転できないことを理解したうえで、提案したのでしょうか。
多くの市議から事業の必要性・規模に見合わない高額事業費の積算根拠を求める意見が続出しました。しかし市長から明快な答弁が得られず、議会は「議会の理解が得られるまで、多目的イベント施設の予算執行を凍結する」との付帯決議を大口市長に提出し、一般会計予算を承認しました。
▼議会が提出した付帯決議を要約
1 旧浜島診療所解体工事は、早期の着工が必要。しかし多目的イベント施設の建設費は、その規模に比して高額であり、積算根拠が十分説明されていない

2 多目的イベント施設を必要とし、要望している地域・場所は他にある。したがって緊急性のある施設か十分検討するとともに、施設整備の全体計画を策定するなど、総合計画との整合性ある事業計画を明確に示す。 

3 議会の理解が得られるまで、予算執行を凍結することを強く求める。

▼事業概要
・多目的イベント広場鉄骨造1階建て上屋168.00㎡
・旧浜島診療所2階建て建築物解体663.595㎡
・アスファルト舗装280㎡、カラー舗装372㎡

◆『議会だより』の原稿を提出せず
―「義務なら出す」と山際優議員
 山際優市議が一般質問の原稿を提出せず、『議会だより』に掲載できませんでした。時期は昨年9月と本年3月の2回。(12月は一般質問せず)
 「『議会だより』『広報しま』は読まれていないから出しません。義務なら出します」と、山際議員。
議会広報特別委員会の作成要領には、「一般質問の原稿は、質問した本人が書く。期日まで提出しなければ掲載しない」と明記されています。
規則以前の問題として、『議会だより』を発行していれば、一般質問の内容を『議会だより』に掲載するのは当然のことです。ましてや、発言した市議がその原稿を書くと定められていれば、公務として従うべきです。
議会広報特別委員会は、「原稿の提出は義務であり、責務である」と判断し、山際優議員にしかるべき対処をとることを決めました。

▼『議会だより』掲載の意見(敬称略・要約)
渡辺友里夏…前回と同じ対応でよい。他の市町でも出
していない議員もあるので、大騒ぎする必要もな
く、本人の勝手でよい。
谷口覚…前回と同じ対応でよい。議会だよりに載せな
いことを市民に知らせる必要があるのか。
坂口洋…この委員会は自治法に基づいて設置され、市
民の税金を使って取り組んでいる。それに従うの
は義務に決まっている。
大西美幸…未提出の理由を明確に広報に入れるべき。
中村達久…見出しに大きく(未提出)と書けばよい。
野名澄代…議員として義務というより、責務である。提出しない理由を議会だよりで公表すればよい。
                 
※「前回と同じ対応」とは、26年9月定例会の議会だよりに、「山際優議員の一般質問は、原稿未提出のため掲載していません」と掲載しました。
◆25年度決算でわかったこと   

▼市議3名が税金を滞納   
 市税を滞納している市議が3名いました。市議が関係する法人税の滞納については、「個人の特定につながる恐れがある」として、地方税法による守秘義務を理由に答弁を拒否されました。
 滞納すると、市民は年金を差し押さえられます。が、市議は議員報酬を差し押さえられません。市は「市議を特別扱いしていない」と答弁しています。しかし、市民と市議のこの違いを、「市議を特別視していない。公平にしている」といえるのでしょうか。 
税金から報酬をもらうが、その税金を支払わずに平然としている市議。市議の滞納を質問しているとき、同僚市議から「質問をやめろ!」との野次が飛ぶ市議会。滞納している市議とそれを擁護する市議に、議員としての良識を問いたいと思います。
市議の税金の滞納を許してはなりません。市民と同じように議員報酬を差し押さえるべきです。
   
▼ゴミ袋で5240万円も儲け 
平成25年度のゴミ袋の販売利益は5240万円もありました。
市がゴミ袋で荒稼ぎしている分、市民は三重県下で2番目に高い料金を負担させられているのです。
私はゴミ袋の暴利ともいえる利益を指摘し、ゴミ袋料金の値下げと材質改善を主張しました。大口市長は「他市を調査しながら考えていきたい」とのみ回答しました。

▼市税滞納額は24億860万円  
25年度の一般会計・特別会計・企業会計の滞納額3億6634万円に、滞納繰り越し分20億4226万円を合わせた滞納額は、24億860万円です。

〈科目別未収金額〉      (単位:円)

科  目主な滞納額の内訳
25年度分滞納額
市民税5182万2億658万
固定資産税1億1746万8億8502万
軽自動車税616万2916万
土地保有税1713万
住宅使用料381万2985万
給食費17万191万
生活保護費266万2909万
国民健康保険1億1570万5億8619万
後期高齢者250万456万
介護保険料1320万2546万
住宅新築資金126万2億2841万
下水道料金133万862万
水道料金4745万3億3130万
病院(医療費)263万1942万
その他19万590万
合 計3億6634万24億860万

▼税収入57億5823万円
 歳入の内訳は、市税57億5823万円、分担金及び負担金2億774万円、使用料及び手数料3億9866万円、財産収入2340万円、寄附金2457万円、諸収入6億5579万円。合わせて市の自主財源は70億6839万円です。

▼個人別の滞納高額順   (単位:円)

順位 市 税順位 国民健康保険税
1. 7167万64771. 371万8103
2. 4236万53312. 267万3897
3. 2440万24393. 255万9350
4. 2091万21434. 248万3900
5. 1918万23735. 245万5450
6. 1767万17186. 244万7680
7. 1733万62587. 242万7650
8. 1627万21398. 221万1100

   

順位 水道料金順位 介護保険料
1. 5360万51441. 44万500
2. 2916万56062. 36万9220
3. 2838万29183. 23万4500
4. 2309万46134. 22万 429
5. 1101万19835. 21万9240
6. 1048万 5436. 21万6020
7. 820万44597. 20万8490

▼借金は459億4088万円
 会計別の借金は次の通りです。普通会計344億4974万円、特別会計48億7095万円、企業会計49億5714万円。一部事務組合(花園寮、ともやま苑、才庭寮)と広域連合(ゴミ・し尿処理)で16億6306万円。合計459億4088万円です。

▼一人当たりの借金額       
平成25年度の市の人口は、54595人でした。
年 度 住民一人当たりの借金額
平成24年度    78万円
平成25年度    84万1000円

▼市の預金は32億万円

年 度 財政調整基金残高
平成24年度末 26億3261万円
平成25年度末 32億9848万円

▼不能欠損額は9400万円(単位:円)

   会 計   金 額
市税    3943万8794
国民健康保険税    1822万8614
後期高齢者医療    13万3340
介護保険    379万2529
下水道    2023万5570
水道    1234万1126
合 計    9416万997

市政野名だより第23号

投稿日: 2014年10月16日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第23号(PDFファイル)

◆ 市民に負担増を強いた 
  ゴミ処理
 本年四月山田エコセンターが稼動。しかしこれにより市の清掃費が増大し、市民の負担が増えました。原因はゴミの量と必要人員数の分析を誤ったためです。
▼条例改正で市民の負担増大
①磯部町・浜島町・大王町・志摩町の各清掃センターは閉鎖。超過ごみを処理するため阿児清掃センターは稼動。しかし事業系や一般家庭系ごみの持ち込みは受け付けません。
②従来、ごみの持ち込み料金は百キロまで一般家庭系で三百円、事業系で五百円でした。条例改正で十キロまでが共に百七十円、十キロ増すごとに百七十円が加算されます。百キロの場合千七百円となります。
③粗大ごみは大王清掃センターとエコフレンドリー浜島以外は受け付けません。
④特定家電は受け付けません。

▼清掃費は年間二億七千三百万円も増大
新体系移行特別経費を除いて、清掃費は二十五年度より二億七千三百万円も増えました。経費増大の主な原因は、次ぎの三つです。
①建設費の借金増 
②ゴミの量の大幅推計ミス
③業務量と人員のアンバランス
二十五年度は志摩町を除いた四町の資源・可燃・不燃のごみを職員六十六名で収集し、阿児清掃センターと志摩清掃センターで処理をしていました。
二十六年度は業者に可燃の収集と処理を委託し、職員三十八名で四町の資源・不燃ごみを収集しています。磯部町十六日、阿児町二十日、浜島町と大王町は各六日が一か月の収集日数です。
信じられないことに、業者が収集した志摩町の資源ごみを志摩清掃センターへ運ばせ、それを大王センターから職員がとりに行き、分別して山田エコセンターに搬入するという二度手間をかけていることです。
また超過ゴミ処理でも、阿児清掃センターの十トン炉が稼動した日数は、四月からの四か月間でわずか三十八日。月平均はたったの九・五日です。
統合までの準備期間は約一年ありました。この間、業務量と人員数を分析して、バランスの取れた職員の配置と収集体制をとれなかったことが、経費の増大を招いたといえるでしょう。
過度の人員削減はかえってマイナスです。早急な体制の見直しが求められます。
▼「超過ゴミを市外業者に委託」と市長
昨年十一月、大口市長は突然「当初計画より年間三千二百トンのゴミが増加する。その処理を市外の民間業者に委託したい」と言い出しました。
市の資料によると、民間業者のごみ処理費は三年で三億六千九百八十九万円。一トンあたりでは約三万五千七百円となります。阿児清掃センターは三年で三億六千五百十九万円。しかし、その中に修繕費が業者の見積もりより約六千万円も高く計上されていました。
市は二十六年二月に修繕費を修正しました。ところが、ゴミの量を九千六百トンから五千百三十トンに減らしました。この修正により、民間業者の処理費が一億七千二百万円も安くなりました。
なぜ多額の修繕費やゴミの量を間違えたのでしょうか。民間事業者に処理を委託することに固執していた大口市長。穿った見方をすれば、「民間業者を有利にするために積算した」ととることもできます。議会は委託を認めませんでした。
▼浜島町に清掃センター事務所
清掃センターの事務所は、本年四月からエコフレンドリー浜島になりました。事務所の場所を決める際、職員の通勤時間と通勤費、現場までにかかる時間や燃料費をどのように検討したのでしょうか。
例えば、職員が八時十五分に浜島の事務所を出たとして、大王清掃センターに着くのは九時ごろです。それから業務につき、四時過ぎに浜島へ帰るとすると、実質労働時間は六時間か六時間半にすぎません。この体制がベストといえるのでしょうか。

▼ゴミ処理の特別委員会設置を否決
 今回の条例改正は、市民生活に重大な影響を及ぼします。市民の負担軽減を図るため、私は次ぎのことの審議を求めたいと考えました。
①ゴミの搬入距離に応じた適切な中継所の設置
②四十五㍑のゴミ袋の追加
③持ち込み料金値上げの緩和策
④資源ゴミの細分化見直し
⑤各地区の課題解決策 等々
これは総合的な検討が求められ、七名の教育民生常任委員だけでなく、議員全員が審議する必要があると考え、特別委員会設置の発議を提出しました。
ところが開会十分前、小河光昭議員と中村和晃議員が取り下げを強要。本会議では小河議員が「常任委員会を侮辱している。取り下げを求める」、井上裕允議員が「この発議は意味がない」として反対しました。
議員の発議権は地方自治法に定められています。また議事日程に追加されたことは、議会規則を遵守したということです。三人の議員は、地方自治法も議会規則も知らずに、私を批判して反対しました。
議員全員で審議することを提案したことが、なぜ常任委員会を侮辱したことになるのか、私には理解できませんが、一六名もの議員が反対しました。
賛成議員…福田和義・竹内千尋・野名澄代(敬称略) 
◆地方交付税約三億円増額
  平成三十一年度の財政破綻が回避
 大口市長が平成二十一年に作成した財政計画によると、平成三十一年度に赤字を穴埋めする預金(財政調整基金)が枯渇するとされていました。つまり、志摩市は平成三十一年度に北海道夕張市のように財政破綻するというものでした。
 財政破綻とは、会社に例えれば倒産です。市は破綻回避のために財政健全化アクションプログラムを作り、市民に負担を求める歳出削減を実施しました。 
ところが、国からの援助金である地方交付税が本年度から約三億円も増額され、三十一年度の財政破綻は免れることになりました。しかし財政の厳しさは変わりません。市長は「健全化アクションプログラムを見直しながら歳出削減を続けていく」と説明しています。 

◆志摩市誕生十周年に二千万円
 厳しい市財政の中、これでいいのか?
 市制十周年を祝って、盛りだくさんの記念事業が催されます。事業費は約二千万円です。市の厳しい財政をかんがみ、私は市制施行に尽力された方々へ功労者表彰中心の式典にし、記念事業は式典に花を添える程度にすること。必要な事業は来年度以降継続して行うべきと主張しました。
大口市長は、「市民と共に祝いたい。事業を通して志摩市の一体化をさらに醸成したい」と答えました。
▼記念事業一覧表
▽里海創生基本計画等を修正…二九八万七千円
▽記念式典・羽根直樹棋士と交流…一一八万二千円
▽気仙沼市・東松島市の物産展…六一万円
▽志摩未来塾開校・映画講座…四三五万四千円
▽NHKのど自慢大会…百十五万千円
▽日進市友好都市提携…七四万三千円
▽安乗人形芝居…八万円
▽海ほおずき体験事業…十五万円
▽オペラティックコンサート等…百十三万三千円
▽安乗人形芝居保存会と
高雄歌舞伎保存会の合同公演…四一万四千円
▽「志摩のあゆみ」発刊…四三万九千円
▽演劇事業補助金…百二十万円
▽ロードパーティ補助金…五十万円
▽志摩市社会福祉大会補助金…四十万円
▽志摩の夏祭り補助金…二十万円
▽スポ・レク交流会補助金…二十万二千円
▽寄せ植えコンテスト補助金…三七万四千円
▽青少年育成事業…二十万円
▽花火大会補助金…三百万円 
  ともやま公園で四五一〇発の打ち上げ花火
▽ハワイアンフェスティバル…百万円
ハワイから招いたハワイアンバンドのライブと全国からフラダンサーを募集(旅費は公費負担)
◆二億五千万円で花園寮を改修
 鵜方横山にある養護老人ホーム花園寮を約二億五千万円かけて改修します。鳥羽市が十八・八%、志摩市が八十一・二%の分担です。
花園寮の定員八十名に対し、五年間の平均入居者は六十六・六名。志摩市民の入居は五十六名。行政組合が運営する養護老人ホーム花園寮は、定員割れをしているのです。これに対し、施設入所を希望する高齢者のうち、軽度の要介護者は行き場がないというのが、市の現状なのです。
花園寮は必要です。ただ、そこに二億五千万円もかけて改修する必要があるのでしょうか。その金で市内の空き施設を改修し、軽度の要介護者も入居できる施設をつくるほうがより重要だと思います。
 私は花園寮の入居者が少ないことを問題にしているのではありません。規制があって健康な人しか入れない養護老人ホームよりも、軽度の要介護者が国民年金で入居できるケアハウス的な施設が必要と考え、空き施設の利活用を提案したのです。
これに対し、大口市長は次のように答えました。
「財政的に実行は厳しいと思います。花園寮を改装して、みなさんが住みやすい形にすることで、入居率を高めたい。」
 最後まで市長との質疑はかみ合いませんでした。

◆「うるさい、クソババ」 
 これが大口市長の口癖
大口市長の癖は反対意見を述べた議員に対し、自席から相手に聞こえるような暴言を吐くことのようです。
私には、大きな目で睨みながら、威嚇するように、「うるさい、クソババ」と数回繰り返します。
すると今度は、共産党の坂口洋議員が反対意見を抑え込む野次を飛ばした後、議長に「野名の発言を止めよ!議事進行」と、身振り手振りで指示します。
この光景を傍聴された方から、「なんとレベルの低い議会だ。放置していいのか」とお叱りを受けました。 
大口市長が就任してから五年。市長の野次はますますエスカレートしています。そして主なターゲットは私です。  
議会は議長の権限で運営されています。したがって、著しく品位に欠ける言動があれば、議長が注意しなければなりません。その議長が五年間も放置してきたことは、議長が「問題なし」と判断してきたということにほかなりません。私が抗議したとしても、通るはずがないのです。
昨今、都議会で女性議員への野次が問題となり、批判が全国的な広がりをみせました。市長の「クソババ」という野次は、セクハラではないにしても、志摩市と議会の品位を貶めています。このことに市長・議長・議員・特別職・幹部職員の誰かが、一日も早く気付くことを願っています。                

市政野名だより第22号

投稿日: 2013年8月30日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第22号(PDFファイル)

市政野名だより 第22
発行者 野名すみよ
大王町波切108
1
平成24
年10月発行  ℡72-1320

◆大口市政四年間の総括

▼過去最高だった国の援助金

大口市政の四年間の行政運営は、黒字でした。しかし、監査委員は次のように指摘しています。

「この黒字は、国の緊急的な経済対策により、一時的に多額の財政援助金があったことによるもので、行財政改革等による歳出削減でもたらされたものではない。また自主財源は、二十三年度決算では前年度と比較して二.五ポイント上昇しているが、これは預貯金を取り崩して生活費に充てたのと同じことであり、必ずしも歓迎すべき状況であるとはいえない。」

一方、国から多額の財政援助金をもらいながら、連絡所の廃止・補助金のカット・介護保険料の値上等々、市民生活は著しく低下してしまいました。

▼四十二億円余も増大した借金

大口市長が就任した時の借金は、鳥羽志勢広域連合等を合わせて四百七億八千七百万円でした。しかし、二十四年度には四百五十億二千四百万円にも膨れ上がってしまいました。わずか四年で四十二億三千七百万円もの増大です。

借金について大口市長は、次のように答えました。

「合併特例債による有利な借金だから、借金することで市の財政状況は好転している。」

有利であっても、大口市長のように《行け行けドンドン》」的な考えで借金していては、市の財政は安定しません。平成三十一年度以降に迫った財政危機(下段に掲載)の認識が欠落しているのでしょうか。

▼約十億円も減少した税収

平成二十四年度の税収入は五十三億六千七百万円でした。二十年度は六十三億五千九百万円でしたから、四年間で九億九千二百万円も税収が減少したことになります。

税収を増やすためには、大口市長のいう雇用対策に取り組まなければなりません。「里海創生事業で稼げる街をつくる。魚の値が上がり、税収もあがる」と、市長は自信をもって答えています。しかし、二年目に入っても「稼げる街」につながる具体策は全く示されていません。

私は何度か「稼げる街」につながる具体策を質しましたが、いつも壮大な、抽象的な、常識的な答弁しかかえって来ません。現実に即した具体策を示せない計画で、税収が期待できるのでしょうか。

◆平成三十四年度に財政破綻か

▼市長は「根拠のない野名議員の老婆心」

九月六日の一般質問で、私は平成三十一年度以降に迫った市の危機的な財政状況について市長の見解を質しました。しかし、大口市長は「財政は大丈夫。財政破綻の心配は、何の根拠もない野名議員の老婆心」と一蹴しました。

志摩市が、夕張市のような財政破綻に転落する危険性が極めて高いと私が考える根拠は、大口市長が平成二十一年に策定した『志摩市財政計画』と、監査委員による『決算審査意見書』です。

『志摩市財政計画』によると、平成二十七年度からは支出が収入を上回り、不足分は預金を取り崩すとしています。二十七年度から継続的に預金を取り崩していかなければならないということは、この時点で財政破綻状態に陥ったということです。

▼ 平成二十七年から歳入不足

三十一年度に預金を使い果たす

『志摩市財政計画』では、平成三十一年度には十六億二千万円の財源不足となります。この不足分を預金で埋めようとしても、一億六七〇〇万円足りません。そこで減債基金を取り崩しますが、この基金も三十一年度末には二億七九〇〇円しか残りません。

平成二十六年度には財政計画を見直すことになっていますが、『志摩市財政計画』は、三十一年度までしか予測していません。しかし、三十二年度に不足する財源が、三十一年度と同額の十六億円と想定すると、残る二億七千九百万円の減債基金を差し引いても、十三億二千百万円が不足します。

最後に残されている地域振興基金三十億円を取り崩したとしても、二年後の三十四年度には予算を組めなくなります。この時点で志摩市は夕張市と同様の財政破綻団体ということになります。

▼「二十五年度はまだ来ていない」と市長

私は、財政破綻が想定される平成三十一年度以降の

対応策を質しました。

市長「二十六年度に財政計画を見直す。」

野名「見直すことで三十一年度以降の資金不足に対応できる預金が積めるのか。」

市長「二十五年度はまだ来ていない。現実でもない話を一足飛びに飛んでしまうと、とんでもない話になる。そうならないようにがんばる。」

平成二十五年まではあと半年しかありません。その半年後に見直すという財政計画の概要を答えられないということは、大口市長は市の危機的な財政状況をまったく理解していないといわざるを得ません。

三十一年度以降に想定される市民への影響と市政運営の課題についても、三~四回繰り返し質問しました。しかし、大口市長は、「そのあたりの条件は見えていないから、見えたときに計画をつくっていく」と答えました。見えていないのは大口市長だけです。

▼財政計画見直しで

公共料金は大幅な値上げ

厳しい財政状況が想定される平成三十一年度以降の市政運営と市民への影響について、担当部局は次の三点をあげました。

・職員の定数を減らす。

・事務事業や補助金の大幅な見直し。

・公共料金の値上げ。

現在、志摩市は公共料金の値上げを抑止するため国民健康保険税・下水道料金・保育料に市の財源を繰り入れています。

平成二十六年度に見直す財政計画では、これらの料金が介護保険料のように大幅値上げされ、すべての補助金が減額されることになります。

◆一億六千万円もの赤字

「海ほおずき」

浜島町の起爆剤とした磯体験施設「海ほおずき」は、四年間で一億六千万円もの赤字が増大しました。

大口市長は「海ほおずき」を重点施策と位置付け、これまで市直営の食堂経営や足湯施設の整備等に多額の投資をしてきました。

私は、そのたびに市の財政負担になることを指摘し、見直しを求めてきました。しかし市長は「私の任期中は続ける」と聞き入れず、その結果が多額の赤字垂れ流しなのです。

▼「何が赤字か分からない」と大口市長

「この赤字額を見ても、続けるという考えに変わりはありませんか」と、私は質しました。

大口市長は次のように答えました。

「何をもって赤字というのかわからない。公共施設であれば、その運営に職員の人件費がかかる。それをひっくるめてすべて赤字といわれると、認識が違う。

例えば、市は証明書を発行しているが、この人件費も赤字といえば、それこそ膨大な額となる。民間の損得だけの経営判断と行政は違う。

なぜ、赤字なのか、野名議員から根拠を示しながらいっていただきたい。」

大口市長は何が赤字かわからず、この四年間「海ほおずき」を黒字にすると豪語してきたのです。垂れ流してきた一億六千万円もの赤字については、証明書の発行を例にして「行政の仕事はみな赤字だ」と開き直ったのです。

▼「海ほおずき」を赤字とする根拠

大口市長のいうとおり、市の窓口業務は黒字にはなりません。市民に不可欠な業務であっても、人件費などを計上すると、当然赤字です。赤字が当たり前の業務です。

全国の市町村の中で、人件費の削減ではなく、市民に交付する証明書の発行業務を、赤字か黒字かと議論する議会がどこにあるのでしょうか。

また、行政の責務である証明書発行等の窓口業務と、収益を目的に設置された観光事業を同列に並べて、「行政の仕事はみな赤字だ」といえる市長が何人いるでしょうか。

観光資源として設置運営されている「海ほおずき」の利用者はほとんどが志摩市民ではありません。「海ほおずき」に年間十万人、二十万人の利用者が訪れ、志摩市に経済波及効果を及ぼすのであれば、多少の費用超過は許されるでしょう。

しかし、費用対効果が許容範囲を超えているから、私は赤字であると指摘しているのです。

大口市長は、市にとって住民票等の証明書発行も、「海ほおずき」も必要不可欠と明言しました。

◆稼げるのか里海構想

里海創生の基本計画を基に、今後の方向性と課題を市長に質しました。しかし、市長は「見解の相違」とまるでオウムのように繰り返すだけ。構想すら答えることができませんでした。

私が「里海計画は絵に描いた餅」と批判するのは、市長から実現可能な具体策の説明が得られないからです。稼ぐために何をしたいのか、二年目に入ってもまだ提示されていません。

また、基本計画には、財源の記述がありません。財政支援の裏打ちのない事業に、各種団体がどこまで真剣に取り組んでくれるのかはなはだ疑問です。

基本計画にある藻場の育成・拡大や、干潟の再生、廃棄物の利活用による開発商品化、希少生物の保護・保全、農林水産業と他産業の融合によるベンチャー企業への事業に対し、「まだ財政支援は考えていない」という里海構想。

計画策定組織である農協・漁協・真珠組合・自治会・女性の会などが自発的に事業を提案し、主体となって稼げる計画を担ってくれると、市長は本気で考えているのでしょうか。

▼ すべて丸投げで

「百%稼げる街が作れる」と大口市長

私は、何度か大口市長に「稼げる街」の具体策を質

しました。しかし、一般常識的な環境論だけで、一度もまともに答えることができませんでした。そのうえ、次年度も情報発信だけといいます。

本気で「稼げる街」づくりに着手するのであれば、計画策定組織に丸投げするのを止め、市が立案し、各種団体の協力をもとに、市が主体となって事業を推進すべきでしょう。

このままでは、市長の夢である「海ほおずき」と同様、無駄な投資となってしまいます。

市政野名だより第21号

投稿日: 2012年8月27日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第21号(PDFファイル

市政野名だより 第21
発行者 野名すみよ
大王町波切
1081
平成24年8月発行  ℡721320

このたび、野名澄代のホームページを開設しました。検索は「市政野名だより」でお願いいたします。

◆具体策のない里海創生事業

▼七百万円で業者委託された基本計画

二十三年度の里海創生予算は、職員の給与を除いて千九十七万円。このうち七割弱の七百万円が業者による基本計画の作成に使われました。

「業者による基本計画は、一般常識的な内容に偏りがち。市の現状を熟知している職員が作成すべき」と私は主張。ところが市長は聞き入れません。出来上がった『里海創生基本計画』は、志摩市の特性を生かした具体的な記述はなく、ごく当たり前のことしか記されていませんでした。

「里海創生で志摩市を活性化する、稼げる町を作る」と、大口市長は豪語しました。しかし、実現性の乏しい基本計画を基に「稼げる町」をどのようにつくるのか、市長は構想すら答えることができませんでした。

二十四年度の里海事業と里海創生基本計画を参考に、これで志摩市を活性化することができるのか、お考えいただきたいと思います。

▼二十四年度予算は四千六百万円余

うち宣伝費約八百九十万円

二十四年度の主要な里海事業は、市民向け啓発ばかり。「稼げる」ことに繋がるものは、提案制度の四十二万円だけです。

七月十四・十五の両日の阿児アリーナーで開催された、『さかなクン』講演会とシンポジウムの予算は三百六十五万円。九十分の講演会は、「稼げる町づくり」にどのような役割を果たしたのでしょうか。

「自然を大切に守る」という理念には、私も大賛成です。しかし、一過性の泡のような講演会や文化祭で、市が活性化できるとは思えません。今の志摩市には夢を追っている余裕がないことを理解すべきです。

▽二十四年度の里海創生事業(四捨五入)

・職員給与       …三千四百万円

・里海創生一般経費   …六十一万円

・推進協議会経費    …百五十九万円

・講師謝礼等      …八十二万円

・講演会・シンポジウム等…三百六十五万円

・ホームページ委託料  …二百十八万円

・総合沿岸域管理研究会 …七十万円

・協働事業提案制度採択… 四十二万円

・里海文化祭      …二百万円

・里海活動事業補助金  …三十五万円

▼ 何の構想もない漁場環境保全

漁場環境の保全について、担当職員は「各漁協、諸港、観光、商工といった関係団体をもとに里海推進協議会を立ち上げる。そのうえで的矢湾、英虞湾、外海を三つに分け、今後取り組んでいくための情報を共有していく」と答えました。

つまり、まだ何の構想もないということです。市長は、これもまた里海推進協議会に丸投げするつもりなのでしょうか。

▼里海で魚値は上がるか?

「里海や資源に配慮したところでとれたものとなれば、当然付加価値が上がると思っております」と、大口市長は自信たっぷりに答えました

私には「里海」と掲げただけで、市場価格が上がるとはとても思えません。そこで、「島根県海士町のように冷凍施設を完備し、生鮮と二次加工を主にすれば価格の底上げができる」と、冷凍施設整備を提案しました。しかし、大口市長の里海信仰は揺るがず、聞き入れてはもらえませんでした。

▼資源管理は漁協が実施

「漁獲するサイズや漁の規制、休漁期の設定など、地域の漁業特性に応じた資源管理の仕組みづくりを支援する」と、基本計画には示されています。ところが、資源管理はすでに漁協が実施しています。

私は、「漁協が実施している以外に、何をどのように管理し、支援するのか」と、市長に説明を求めました。大口市長の答弁は次の通りでした。

「漁業者が自分たちでルールを作り、資源管理をしてきたが、中には外れたことをする方々が多々あったので、徹底して資源保護をしていく。」

毎回のことですが、質問と答弁がかみ合いません。「基本計画に書くことがないから、漁協が取り組んでいることを明記した」といえば、わかるのですが。

▼できるのか水資源活用ビジネス

「水資源活用ビジネスなど、本市の豊富な森林資源の有効活用方策を検討する」と、基本計画に記されています。このことについて担当職員は次のように答えました。

「全世界で水が不足しています。本市には上水道のダムがあるので、伊勢志摩国立公園にある非常にきれいな水で、ビジネスが展開できないかということで、基本計画に盛らせていただいた。」

志摩市の年間降水量と、的矢湾に流れ込む水を止めることによる環境への影響を考えると、神路ダム・蓮ダムを合わせても、志摩市には水ビジネスを成立たせるだけの容量はないと、私は思っています。

仮に大口市長が水ビジネスを具現化したとしても、「海ほおずき」「里海創生」に続く、多額の赤字を垂れ流す事業がまた一つ増えるだけです。

◆公費の選挙用ポスター減額

六月の定例会で、公費の選挙用ポスターの減額が承認されました。

この選挙用ポスターについては、本年十月予定の市長選で見直すことになっていました。ところが、二十四年度当初予算では削減されておりませんでした。

私が見直しを求めたところ、担当部長は「これから検討するつもり」と答弁

しかし、本気で削減する気があれば、予算を積算する時点で検討しているはずです。指摘された後の六月に減額したということは、言われなければ減額しなかったということです。

教育・福祉施設の統廃合、連絡所の廃止といった住民サービスの縮減は計画通りに断行し、市長自ら使う選挙費用は削減しない。私はこうした大口市長の政治姿勢に強い怒りを覚え、『市政野名だより第十九号』で問題提起しました。

その後、わずか三ヵ月で方針が変更されました。

▼選挙用ポスター削減額(上限)

・市長(二二〇枚→一六〇枚)

四十万千九百四十円→三十二万三千二百円

・市議(一六〇枚)

三十八万三千六百八十円→三十二万三千二百円

五十万円増額―大島祭りの補助金

七月十九日に行なわれた大島祭りの補助金五十万円の増額が六月定例会に提案され、承認されました。当初予算は、前年度と同額の五十万円でした。

担当部長は増額理由を、「地元の強い要望を受けた」と説明。私は「地元の強い要望があれば、他の四町も増額してくれるのか」と質しました。

このことについて大口市長は次のように答えました。「要望といっても、組織としてそれに見合うだけの努力をし、自分たちでもかなり経費を集めるというので、それを良しとして五十万円増額を認めた。要望と同じに組織の努力も聞かせてもらった。今後、祭りの補助金は取捨選択をしながら見据えていきたい。」

私は、大島祭りの補助金増額には賛成しました。その際、「市長の居住地である和具地区だけを優遇するのではなく、他の四町にも公平に増額すべし」と、予算分配の差別化に苦言を呈しました。

二十二年三月、大口市長は「補助率は補助対象経費の二分の一を上限とする」とした『志摩市補助金等交付基準』を設けました。私は、これまで「祭りは観光施策として考えるべきで、大幅な減額はすべきでない」と主張してきました。そしてそれは五町公平が原則であるべきです。

しかし、今回、地元から強い要望を受けたという理由で、この規定は守られませんでした。今回、突然に増額された大島祭りの補助金。「十月に予定されている市長選挙の対策として、大口市長は地元に公費をばらまいた」との批判は免れません。

◆介護保険料を値上げ

▼値上げ理由

六十五歳以上の介護保険料は、三年ごとに見直しされます。今年はその見直しの年ですが、昨年と比較すると四十五%もの値上げになってしまいました。

値上げの理由は次のとおりです。

①介護サービスの利用が増加した。

➁介護報酬が改定された。

③六十五歳以上の負担が二〇%から二十一%に変更。

④昨年まで値上げを抑えるために介護保険の基金を取り崩していたが、この基金がなくなった。

⑤昨年、見込みより利用者が増えたため、財源不足を県の基金から借り入れた。この返済分を今後三年間の保険料に充てた。

※志摩市の財政は、保険料の値上げを抑えるために取り崩す基金も、一般会計から介護保険特別会計に繰入れる財源もなくなってしまいました。

▼合併後の市の一人当たりの基準額(月額)

・十七年      …二千四百四十円

・十八年~二十年  …三千六百四十円

・二十一年~二十三年…三千七百円)

・二十四年~二十六年…五千三百七十円

▼ 県下の介護保険の

一人当たりの基準額(二十四~二十六年)

・いなべ市…三千八百十九円

・木曾崎町…三千九百円

・朝日町 …四千二百円

・南伊勢町…四千四百二十円

・大紀町 …四千五百円

・東員町 …四千六百八十七円

・大台町 …四千七百二十円

・桑名市 …四千七百六十一円

・四日市市…四千九百三十六円

・度会町 …五千円

・多気町 …五千百五十円

・川越町 …五千二百七十五円

・菰野町 …五千二百七十六円

・玉城町 …五千二百八十円

・名張市 …五千三百円

・志摩市 …五千三百七十円

・亀山市・鈴鹿市…五千三百七十七円

・明和町 …五千三百九十二円

・紀北町・尾鷲市…五千四百六円

・熊野市・御浜町・紀宝町…五千四百五十五円

・伊賀市 …五千六百五十四円

・津市  …五千六百九十円

・伊勢市 …五千六百九十四円

・松阪市 …五千七百九十円

・鳥羽市 …五千八百二十円

▼県平均(二十四~二十六年)…五千三百十四円

市政野名だより第20号

投稿日: 2012年5月25日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより 第20号(PDFファイル)

市政野名だより 第20 発行者 野名すみよ 大王町波切1081平成24年5月発行  ℡721320

◆平成22年度の決算状況

▼平成31年以降に

志摩市は“第2の夕張市化”の懸念

平成21年度に引き続き、22年度の決算も黒字となりました。この要因は国の緊急経済対策として一時的に助成金が増額されたことによるもので、市の財政状況が改善されたということではありません。

市が作成した「志摩市財政計画」によると、平成31年に財政調整基金(預金)が底をつき、合併特例として増額されていた地方交付税(国からの援助金)が15億5千万円も減額されます。

さらに、現在進行している火葬場建設16億円、消防署新築移転15億円、給食センター15億円、ごみ処理施設85億円、統廃合による幼保一体化施設や学校校舎の建設による多額の借金が上積みされます。

大口市長がこれまでと同じ市政を続けていけば、財政調整基金がゼロとなる平成31年を境に、志摩市は“第2の夕張市”に転落する危険性が極めて高いことが、市の財政計画に示されています。

▼ 市の歳入は80億4,770万円

22年度の歳入は、税収入約57億6,700万円と他の収入を合わせて約80億4,770万円でした。市税は21年度より約1億6,000万円の減収となっています。

市の年間必要財源は約265億1,700万円でした。不足分約184億4,700万円は、国・県からの地方交付税等の財政援助金と市債(借金)で補っています。

▼借金は4155,900万円

平成22年度の志摩市の借金は、志摩広域消防組合、一部事務組合(花園寮、才庭寮・ともやま苑)、鳥羽志勢広域連合(し尿・ごみ処理)を合わせて約415億5,900万円です。21年度は広域連合の借金負担が減ったことで減額となっています。

年度(平成)借金額
19年394億7,900万円
20年407億8,687万円
21年406億3,785万円
22年415億5,900万円

▼ 住民一人当たりの借金額は73万円

年度(平成)住民一人当たりの借金額
19年66万5,000円
20年69万6,000円
21年70万2,000円
22年73万円

▼預金は199,400万円

平成31年にはゼロ

財政調整基金とは、財源不足を補うために自由に使える市の預金のことです。他に特定目的基金はありますが、一般財源には使えません。この財政調整基金が底をついたとき、“志摩市の財政が破綻状況に入った”といえます。

〈財政調整基金残高〉

年度(平成)残 高
16年度末20億9,233万円
17年度末20億9,029万円
18年度末15億6,119万円
19年度末10億7,105万円
20年度末7億2,405万円
21年度末10億9,626万円
22年度末19億9,465万円
31年度末0

▼ 不能欠損額は18,280万円

科目金額
市税等1億3,665万円
国民健康保健税1,600万円
介護保険料585万円
水道料金2,430万円

▼滞納額は296,000万円

滞納額は、一般会計約15億9,300万円、特別会計約9億5,900万円、企業会計約4億900万円を合わせると約29億6,000万円です。三重県下29市町の中では最下位の徴収率となっています。

区 分滞納額
市民税3億3,045万円
固定資産税11億3,693万円
軽自動車税3,037万円
特別土地保有税2,331万円
入湯税130万円
保育所保護者負担金485万円
使用料(公営住宅等)3,062万円
一般廃棄物処理手数料41万円
奨学金償還金367万円
福祉資金償還金603万円
給食費238万円
生活保護費返還費2,179万円
国民健康保険税6億6,075万円
後期高齢者医療保険456万円
介護保険料1,945万円
下水道事業会計2,616万円
住宅新築資金貸付金2億4,794万円
水道事業会計3億8,904万円
病院事業会計1,959万円
その他115万円
合 計296,075万円

▼水道料金の滞納額は38,900万円

市長は高額滞納業者を優遇

22年度の決算特別委員会(21年度を審議)で、水道料金の高額滞納業者の徴収について市の方針を質しました。

担当職員は「当月分に滞納分をプラスして、納付するという誓約書を結んで整理している」。市長は「厳正に対処していく」と答えました。

ところが質疑の中で、市長が誓約を守らなかった業者の徴収を猶予していたことが発覚しました。一般市民なら、給水停止になる事例です。

優遇した理由を市長は次のように答えました。「一般家庭と企業の給水には質の違いがある。今回の企業については“つぶすのか”“それとも雇用を切るのか”という厳しい中で判断した。(給水停止について)議会で大変厳しい意見が出て、力押しをしていただいたので、しっかり考えてみます」。

市長は口先では厳正に対処すると言いながら、その裏で特定業者を優遇していたのです。そのうえ、指摘されても「しっかり考えてみる」というだけで、厳正に対処すると明言しませんでした。

21年度の給水停止は482件。最低滞納額は6ヶ月分1万円余りでした。滞納による給水停止は、財政健全化と公平性の観点からやむを得ないと思います。しかし、生活に使う低額滞納者には厳正な給水停止を行い、商売に使う数千万円もの高額滞納業者には「止めてしまうのは、いかがなものか(市長答弁)」と配慮した大口市長。

私は市長の考え方は間違っていると思います。苦しいのは大手業者だけではありません。個人商店も働く場のない市民も同じです。なぜ、特定業者を優遇しなければならないのか、私は納得できませんでした。

▼水道料金滞納一覧表

平成21年、22年ともに上位滞納は同じ業者です。

現在、営業しているのは1と5の業者。2・3・4・6・7の業者は営業していません。

千円単位で四捨五入

業者21年度滞納額業者22年度滞納額
5,830万円6,210万円
2,910万円2,910万円
2,530万円2,830万円
2,370万円2,300万円
1,260万円1,320万円
1,049万円1,049万円
1,025万円1,025万円

▼ 水道料金の不能欠損2431万円の内訳

理由金額
倒産・破産(27社)1,829万円
死亡   (11名)43万円
転出・不明(8名)356万円
時効   (4名)35万円
その他  (7名)168万円

▼固定資産税の滞納額は113,700万円

21年度の1の業者は倒産し、22年度に不能欠損済み。

業者21年度滞納額業者22年度滞納額
6,586万円6,267万円
6,426万円4,853万円
4,785万円3,835万円
3,476万円2,732万円
2,732万円2,650万円

◆南張海浜公園が市直営に

本年4月1日より、南張海浜公園の管理が南張海浜公園振興会から市直営に変わりました。

南張海浜公園の管理は、平成17年までは南張自治会に委託。18年から南張自治会の会長が市会議員であったため、市は市会議員と契約できないという地方自治法及び市の条例の規定により、民間団体である南張海浜公園振興会と指定管理契約を結びました。指定管理料は駐車料金を見込んで出していません。

この更新議案が昨年の12月定例会に提出されました。しかし、議会から「民間団体の場合は公募すべき」との意見が続出し、市は議案を取り下げました。

そして、本年3月定例会に“市が直営で管理する”と修正した議案が出されたのです。市の説明では「市直営の場合は、清掃管理費が徴収できなくなるので、新たに人件費等113万円の経費が必要になる」でした。私は市直営になると、なぜ清掃管理費が徴収できないのか理解できませんでした。しかし、議会は賛成多数で承認してしまいました。“自治会長が市会議員だった”ために消えてしまった680万円もの清掃管理費。他に方策はなかったのでしょうか。

▼ 22年度の南張海浜公園振興会の決算

剰余金は193444

収入の部科目金額備考
販売貸出料1,562,140円自販機他
清掃管理費6,818,000円駐車代
シャワー料190,200円200円×951人
市委託料680,000円草刈代
利息372円
合計9,250,712円
支出の部科目金額備考
役員報酬370,000円
給料3,145,550円
商品仕入1,152,920円
光熱通信658,643円燃料費含
保険料80,560円租税公課4,000
接待交際87,407円安全祈願祭経費
修繕費141,465円
浄化槽247,630円
消耗品他436,093円雑支出257,409
地区助成金1,000,000円地区会
合計7,320,268円

市政野名だより第19号

投稿日: 2012年4月29日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第19号

◆ 場当たり的な防災対策

▼一度も協議されなかった防災対策

昨年三月に発生した東日本大震災の津波を教訓に、また最近発表された南海トラフの震度見直しにより、志摩市はこれまでの防災計画を根底から見直さなければならなくなったはずです。

しかし、東日本大震災から一年もの間、市長は自治会から要望を受けた避難路・避難所等の整備はしましたが、防災計画の見直しには全く手をつけていません。

二十三年度に五回開かれた市の幹部会議の協議事項は、里海創生事業三回、病院事業二回で、防災対策は一度も協議されていません。このことから大口市長は防災対策よりも里海創生事業のほうが重要と考えていることがうかがえます。

市の防災対策はこれでよいのでしょうか。

▼ 被災対策は無策

巨大地震を想定した被災者数を、市は約一万人と見込んでいます。しかし、市内では九千人しか収容できません。残る千人の収容については、市長は「校舎」を考えていると答えました。

ところが避難施設である船越中学校校舎は耐震基準を満たしておらず、越賀中学校の体育館の雨漏りも修復されていません。

私は防災・被災対策は、自治会と具体的な協議をしながら、市の地域防災計画に盛り込むべきだと指摘しました。

大口市長は「今年度検討します」と、いつもの検討答弁でした。防災・被災対策は一刻の猶予がないことを市長が認識しなければ、今年もまた無策の一年になってしまいます。最近では志摩市でも二十メートルを超える津波が起こるとの情報があります。これらを含めて市民の命を守る対策を一日も早く作成すべきではないでしょうか。

▼防災訓練は実体験型に

二十三年度の市の防災訓練会場は、海抜二メートル、岸壁から約七~八メートルの場所にある大王町波切の漁港でした。津波を想定した防災訓練なのに、津波の危険性が一番高い場所、しかも避難訓練は会場内に目印された避難路へ避難。このような訓練で市民の命は守れるのでしょうか。

津波を想定した訓練であるなら、訓練を通して、

① 津波浸水区域の住民が避難に要した時間。

② 避難することができなかった人数。

③ 避難路の整備状況。

等を把握し、地域住民と市が共有しなければなりません。そして後日検証し、

① 迅速に避難できなかった人たちには自力で避難する方法を検討し、努力していただく。

② 避難路に不備があれば即整備する。

といった課題を解決していくことで、人命被害を最小限に抑えることができるのではないでしょうか。

東日本大震災の津波襲来から得た教訓は、「いち早く逃げる」ことでした。とすれば、防災訓練を実体験型に見直すことが急務のはずです。すでに実体験型の訓練を実施している自治会もあります。しかし、そうでない自治会とはその地区に合わせた訓練方法を協議しながら実施し、庁舎内の対策本部と連携していくべきだと思います。

私は、これまでにも「防災訓練はセレモニーではなく、実体験型にすべき」と提案してきました。しかし大口市長は、防災訓練の目的を次のように答えて見なおす考えのないことを示しました。

① 市民の防災意識の高揚。

② 平時からの防災関係機関の組織体制や機能確認。

③ 防災関係機関相互協力の円滑化。

▼ 「難聴は解消した」と大口市長

防災行政無線工事が完了

二十三年十二月十二日、市は業者から戸別受信機を含めた防災行政無線工事の引渡しを受けました。

難聴について、市長は「(この時点で)解消したと判断した」と答えました。しかし二十四年二月二十五日の消印で、「戸別受信機の難聴を一ヵ月も過ぎているのに放置したまま…」といった苦情の手紙が届いていることを私が指摘すると、「早速調査する」と回答。後日、対応したと報告してきました。

市長は、引き渡しの時点で調査や確認もせずに、工事完了のゴーサインを業者に出していたのです。

この防災行政無線整備工事については、不明朗なことが多々ありました。入札では、参加業者二社の中のうち一社が「辞退」という無効札を入れたのです。これで残る一社の落札が決定しました。落札率は九十八%でした。

私は公正な入札ではないと反対しましたが、市長は「問題ない」と認めてしまったのです。

難聴地域解消には約八百七十万円が追加されました。私は、これも難聴地域の調査を含んだ基本計画を策定した業者が負担すべきものだと思います。

戸別受信機の配布については、議会には「業者は有料」と説明しておきながら、特定業者に市長権限で無料配布しました。

こういった経緯と、約十九億円もの税を投入しておきながら難聴が多発した責任について、私は市長の見解をただしました。

市長は「すべてが私の責任といわれるとチビッテしまうのでご理解いただきたい…」と逃げましたが、三回目にやっと、「すべての責任は私にあります」と認めました。

市長選挙の

公費負担は削減せず

二十一年十一月に示された志摩市財政計画では、本年度十月予定の市長選挙にかかる選挙用ポスター等の公費負担を見直すことになっていました。

ところが、本年度の予算ではなぜか削減されていませんでした。私は「選挙費用の見直しは本年度からのはずですが…」と指摘。担当部長は「これから検討するつもりです」と答えました。

本気で削減するつもりなら、二十一年十一月から二十三年十二月までの間に十分に見なおす期間があったはずです。予算を確定した後に「検討する」というのは、市長の弁解です。

教育施設の統廃合や連絡所の閉鎖は計画通りに断行し、市長自らが使う選挙費用は削減しないという大口市長。

市長の政治姿勢が問われます。

▼ 削減すべき公費負担の選挙費用

金のかからない選挙を実現し、候補者間の選挙運動の機会均等を図る目的で、国や地方公共団体が選挙費用を負担する制度が、選挙公営です。この制度のおかげで、選挙費用を考えずに立候補できます。しかし、公費負担については、市の財政状況を考えて見直さなければなりません。

市が負担した選挙費用は、二十年の市長選挙では約百五十八万円、二十一年度の市会議員選挙では約千二百九十五万円でした。

このうち市長選挙用ポスター(二百二十枚)の公費負担額は、最高額四十万一九百四十円、最低額二十六万四千円。市会議員選挙用ポスター(一六〇枚)では最高額三十八万三千六百八十円、最低額十五万四千五百六十円でした。

候補者によって倍以上の差がある公費負担の選挙用ポスター費用。思い切った見直しが必要です。

▼候補者一人当たり限度額

①自動車借入  …一〇七,一〇〇円

②燃料代    … 五一,四五〇円

③運転手代   … 八七,五〇〇円

④ハイヤー方式 …四五一,五〇〇円

⑤選挙用ポスター…三八三,六八〇円(市議)

⑥選挙用ポスター…四一四,二六〇円(市長)

⑦選挙用運動ビラ…一一六,八〇〇(市長のみ)

※ ポスターは市長二二〇枚、市議一六〇枚。

ハイヤー方式を選択した場合、自動車借り入れ、燃料代、運転手の費用はでません。

▼公費の選挙費用支払額(下に続く)

▽平成二十年十月の市長選挙(敬称略)

・大口秀和…三八〇,八〇〇円

▽平成二十一年十月の市会議員選挙(敬称略)

・野名 澄代…三〇六,三八一円

・助田 時夫…三五八,六三五円

・小田 幸道…三六〇,六五九円

・西崎 甚吾…三七五,〇〇一円

・中川 弘幸…三九〇,二三八円

・上村 繁子…三九九,二四七円

・浜口三代和…四〇〇,六五七円

・森本 雅太…四〇七,一五三円

・谷口  覚…四一二,八五二円

・井上 裕允…四一四,四四八円

・村瀬 利嗣…四三三,五九二円

・杉本三八一…四四〇,七五〇円

・杉木 弘明…四五一,五二一円

・山際  優…四五七,〇〇〇円

・小河 光昭…四五八,〇六六円

・山下  弘…四七二,二七六円

・坂口  洋…五七四,〇六四円

・高岡 英史…五七七,四六八円

・松尾 忠一…五七七,六四二円

・福田 和義…五九三,四〇七円

・森   昶…五九四,五八二円

・中村 和晃…六一九,五〇〇円

◆議員報酬五%カット

市職員の給与は二十三年十二月定例会で五%減額されたことはご存知のことと思います。市会議員の報酬は、本年四月から五%減額されました。市長が特別職報酬審議会に諮問し、その答申に基づき減額の条例改正案が提案され、賛成多数で可決されたからです。 『議会だより』では、賛成十六名、反対五名としか公表されません。私は「賛否の公表は議員名ですべき」と提案しました。しかし、反対意見が多数を占め、人数だけの公表になってしまいました。

減額理由について市長は、「私は賛成ではないが、特別職報酬審議会の答申を尊重した」と答えました。しかし、審議会に諮問したのは市長です。この責任転嫁はフェアーでありません。

私は、これまで何度か議会改革特別委員会で議員報酬・定数削減を提案してきました。しかし、「削減は定数だけ」「定数・報酬とも削減しない」等々、なかなか決まりませんでした。

二十三年度の志摩市の平均所得は二百六万円です。このうち百万円~二百万円の方は五千七百人、十万円~百万円の方は一万三百人もいます。市の財政状況と市民の平均所得を勘案したとき、私は議会費の削減は当然のことと思っています。

▼ 議員の年間報酬

改正前       改正後

議長  七六九万二三〇〇円 七三〇万三八〇〇円

副議長 六五二万六八〇〇円 六二〇万四六〇円

議員  六〇六万六〇〇円  五七四万九八〇〇円

市政野名だより第18号

投稿日: 2011年11月1日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第18号

◆ 浜島支所の役割は

▼施設の安全度調査に五百万円

現在浜島支所として活用している旧浜島町役場の耐震診断を、平成十九年度に行いました。

その結果、施設の一部が耐震基準を満たしていないことが判明。二十一年度に耐震工事計画が立てられました。ところが、今年度、コンクリートの劣化診断工事費約百十三万円が追加計上されたのです。浜島支所の安全度調査に、耐震診断・耐震補強計画・劣化診断を合わせて約五百万円もの金が使われました。

市長の答弁は、浜島支所改修に固執していると受け取れます。しかし、老朽化した施設は大規模改修しても、後から小規模な改修をする必要が次々と出てくることが予想されます。また、支所と保健センターだけの使用となると、役場機能を備えた施設は、規模が大きすぎて維持管理費が高くつきます。

老朽化した建物に多額な費用を投じて改修するよりも、災害時に安全な浜島小学校跡地に支所と保健センターを併設したコンパクトな施設を新築したほうがよいと考え、私は劣化診断の予算に反対しました。

▼災害時に浜島支所は安全か

浜島支所の最大の難点は、海岸に近く、海抜が低いところにあるということです。

予想される東南海地震による巨大津波がおきた場合、壊滅的な打撃を受け、防災拠点としての機能が果たせなくなる危険性が極めて高いと考えられます。私が支所移転を提案した理由は、次の通りです。

① 支所は海から五百㍍ほどの場所にあり、海抜は二㍍しかない。巨大津波が押し寄せたときは壊滅的な打撃を受ける危険性が高い。

② 過去に一階の駐車場が冠水したことがある。駐車場が冠水すると、二階にある支所へ避難することができなくなる。また、駐車場が粗大漂着物で埋まった場合、支所への出入りができなくなる。

③ 周辺道路は一方通行のため、地震や津波で通行できなくなることも想定される。

④ 支所へ行く道路は海岸沿いで海抜が低い。地震発生時は危険で通れなくなる。

⑤ 支所は築三十七年を経過している。鉄筋コンクリートの耐用年数を五十年とみると、残存期間は十三年しかない。

⑥ 施設は耐震基準を満たしていない。コンクリートは劣化診断を要するほどに老朽化している。

▼「防災拠点は支所に限定しない」

と大口市長

支所は防災拠点として、災害時に地域の情報をいち早く収集し、本庁と連携しながら迅速に救援対策をとらなければなりません。

海抜二㍍しかない浜島支所で、この重要な役割を果たせるのか、私は市長に質しました。

「浜島町の防災拠点は、浜島支所だけではなく、町内の公共施設に置く考え方もある。浜島診療所のリハビリ室や広域消防浜島分署、浜島生涯学習センター等、比較的新しく、高台にある安全性や機動性のある場所が候補として考えられる」と大口市長。浜島支所が安全でないと認識したうえで、防災拠点を含めた支所体制の方向を示しました。

災害時の被害を最小に抑えるためには、まず支所が安全でなければなりません。安全性、機動性に欠ける支所で何ができるのでしょうか。

▼改修費約一億九千万円

新築約二億八千五百万円

市の試算によると、浜島支所の改修費は耐震工事費を含めて約一億九千万円。浜島小学校跡地に移転新築した場合の建設費は、支所の解体工事を含めて約二億八千五百万円となっています。

現在、浜島診療所を小学校跡地に建設中です。私はここに支所と保健センターを併設した施設を建設し、浜島町の公共ゾーンとして活用すべきだと提案しました。しかし、市長は「それも含めながら考えていきたい」と、あいまいな答弁に終始しました。

▼支所移転に反対されている方々へ

私は浜島支所移転に多くの反対意見があることを

承知しています。しかし、反対の方々は、今の支所では災害時の安全性が保障されないことや、移転して新築できることを知りながら、それでもなお古い支所を改修するほうがよいと判断されているのでしょうか。

支所をどこに置くのかは、地域の重大な問題です。

反対されている方々から、「事情も分からずに勝手

なことをいう」といった批判を受けることを覚悟で、私は高台への支所移転を提案しました。

市長は、浜島支所について次のように答えました。

「地域のモニュメントであった支所が、その地域から消えることがはたしてよいのか。住民の心のモチベーションのあり方を考えると、耐震診断に加えて劣化診断をして、もっときめ細かく判断したい。」

老朽化した施設は、耐震工事等をすることによって安全性を担保することはできます。しかし、海抜二㍍で海岸から五百㍍ほどの位置にあるという立地条件は、東日本大震災の例を見るまでもなく、巨大津波を回避することはできません。住民の安全と浜島町のモニュメント。天秤にかけられる問題ではありませんが、最優先すべきはどちらなのでしょうか。

志摩市食堂海ほうずき

▼年間四千万円の赤字

磯体験施設海ほうずきの平成二十二年度の赤字額は、約四千万円でした。

『野名だより』第十六号で二十一年度の決算状況と無茶苦茶な管理体制を指摘しましたが、二十二年度は問題となった管理体制は概ね改善されていました。しかし、多額の赤字体質からは脱却できていません。

二十二年度決算の総括質問で、「何か反省することはないか」と同僚議員から質されたとき、「何もない。あったら教えてほしい」と市長は胸を張りました。

三年間で約一億二千七百万円もの赤字を出した志摩市食堂海ほうずき。それでも市長は、「次年度も浜島町の起爆剤として続けていく」と明言しました。

赤字額は、二十一年度約五千六百万円、二十年度約三千百万円でした。

▼ 利用者数約二万六千人

実質約一万七千人

海ほうずきの利用者数は、市の報告では二十二年度約二万六千人、二十一年度約三万人です。しかし私の計算では二十二年度約一万七千人、二十一年度約一万六千人でした。

この違いは利用者の数え方にあります。私は実質利用者を数えています。しかし市は要件に関係なく、施設に入った人を誰でも利用者として数えています。

例えば業者が荷物を届けに施設に入り、車と施設を十回行き来すると十人、その後、二人で三回行き来すれば六人と数え、合計の利用者は十六人となります。

昨年、私は「利用者数は実質人数を報告してほしい」と要望しました。多額の赤字を垂れ流している施設の必要性をはかる指針が、利用者数だからです。

このとき市長は「実際に訪れた利用者数を発表していきたい」と答弁をされました。しかし、二十二年度の決算でも、利用者の粉飾は改善されませんでした。

◆電柱に海抜表示

避難路に手すりを設置

九月の定例会で電柱の海抜表示、避難路に手すりを設置することが可決されました。

六月定例会の一般質問で、私は津波対策として避難路の整備と海抜表示の設置を求めました。市長は迅速に対応され、この可決となったのです。

手すりが設置されるのは、自治会からの要望により、阿児町の安乗神社への避難路、大王町の船越旧保育所裏山の階段、畔名金比羅山への避難路です。

海抜表示は、縦二十五㌢、横三十六㌢のビニール板を市内五百ヵ所の電柱に設置します。

予算額は、避難路の手すり整備に百五十万円、海抜の表示に三百六十七万五千円です。

◆戸別受信機の配布は変更せず

▼これまでの経緯

議会の説明では、戸別受信機の配布は「一世帯一台は無償、二台目及び事業所は有償」でした。ところが市長は議会に説明もせず、独断で「三百人以上の宿泊施設は無償」と変更してしまいました。

私は四月の臨時議会で、市長に変更した理由と経緯の説明を求めました。ところが「配布基準に市長が認める場合はこの限りではないと定めてある。そこまで立ち入るのはいかがなものか」と開き直り、市長は答弁を拒否しました。市長権限を履き違えている大口市長に、九月定例会で再度この問題を取り上げました。

▼「配付基準を変更していない」と市長

事業所への戸別受信機が有償から無償に変更された理由について、市長は「当初の配付基準を変更していない」と答えました。

しかし、戸別受信機の配付基準には、「無償貸与は一世帯一台、二台目以降と事業所は有償」と明記されています。また、『広報志摩』五月号にも同じ内容が掲載されています。

変更していないと市長が言っても、当初有償と定めていたことを無償にすれば、独断で変更したといわれて当然です。四月に「市長権限で決めている」と説明を拒否し、九月には「変更していない」と前言を翻す。市長の答弁はこのように軽くてよいのでしょうか。

市長に遵守してほしいことは、決めたことは守り、変更するときは議会に説明して理解を得ることです。

▼三百人以上の宿泊施設は無償の根拠

市長は、三百人以上の宿泊施設を無償にした根拠について、消防法で「三百人以上の宿泊施設等に自動式サイレンおよび放送設備の設置」が規定されていることをあげました。しかし、施設の放送設備を利用して緊急避難を呼びかけるためとしても、消防法で「自治体が戸別受信機を無償配布しなさい」といった定めはなく、根拠の説明にはなりません。

四月に「基準の数値を下げていくと際限がなくなるので、ホテルの稼働率や従業員数を考えて決めた」とし、九月には「消防法で放送施設の設置が規定されているから」と、市長はまたも答弁を変えました。

▼一世帯二台目は有償

私は、「戸別受信機を業者に無償配布する前に、一世帯二台目を無償にすべき」と、提案しました。

しかし市長は、一世帯一台無償という原則を理由に二台目を無償とする変更はしないと答えました。

業者には有償から無償に変更できるが、一世帯二台目は原則を遵守するという大口市長。業者は有償にすべきと主張する私の声は、市長には届きませんでした。

※野名だより第十七号の浜島診療所の診療予定二十六年は二十四年の誤りです。ここにお詫びし訂正いたします。

市政野名だより第17号

投稿日: 2011年8月7日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第17号

◆防災行政無線の問題点

▼戸別受信機「業者は有料」を

市長判断で一部宿泊施設は無料に

防災行政無線戸別受信機の配布について、議会での説明は「一世帯に一台は無料、二台目は有料。業者は有料」ということでした。

ところが四月二十一日の臨時議会で、小田幸道議員から次ぎのような質問がありました。「業者は有料のはずなのに、後日、ホテルなど収容客数三百人以上は無料という話を聞いた。この三百人を基準とした根拠を聞きたい」。

担当部長は、「宿泊施設については、収容人員が三百人以上を無償で配布するとなっている。根拠は市内の宿泊施設の収容人員を調べた結果、三百人が適当であると判断した」。

市長は、「基準の数字を下げていくと際限がなくなってしまうので、ホテルの稼働率や従業員の率といったことを考え、三百人に決めた。このことに不満を持たれている方々には、相応の対価を支払えば配布する」。

▼ 大口市長は「市長権限で決めている」

私は、業者に配布する戸別受信機が、有料から無料になった理由と経緯を知るために、説明を求めました。

大口市長は、「配布基準は条例ではなく、基準で定めている。この基準は行政内部の判断で決め、市長権限で定めている。その中に、「ただし、市長が認める場合はこの限りではない」とあるので、そこまで立ち入るのはいかがなものか」と開き直り、答弁を拒否しました。

「市長が認める場合はこの限りではない」を、「市長が認めれば何でもできる」と、履き違えているのでしょうか。

特例的な市長権限とは、屋外の防災無線が届かない地域にある業者に対し、戸別受信機を屋外拡声器と同等に見なし、無料配布するといったことであって、決定したことを独断で変更することではありません。

市長の答弁拒否は、これまで何度かありました。しかし、このようなことが常態化すれば、市政の私物化、独裁化に繋がることが懸念されます。市長権限で変更したのであれば、当然、その理由と経緯を説明する責任があります。

戸別受信機は「市民の家庭に配布」が原則です。この原則に立ち戻れば、一部業者に無料配布する前に、市民の一世帯二台目を無料化にすべきだと思います。

▼入札は二社、うち一社は辞退

落札率は九十八%

二十二年六月一八日、防災行政無線設備整備の入札に、沖電気工業(株)と日本電気(株)の二社が参加して行われました。不可解なことは、当日、日本電気が金額を提示せず、「辞退」と書いたことです。当然、この日本電気は失格となり、残る沖電気が落札しました。落札額は約六億二千万円、落札率は九十八%。競争の原理が働いていない結果でした。

私は市長に、「津から志摩市まで入札に出向きながら、なぜ、金額を入れなかったのか」を、失格した業者に聞き取り、調査するように求めました。

大口市長は、「おそらく金額を提示できない、それなりの理由があったと思いますが。業者の考えですから、それについては推しはかれません」と、消極的な答弁を繰り返しました。

松尾議員は、「この問題は入札制度そのものを根底から覆す行為であり、ペナルティを課すべきである」と追求しました。

市長は「議場で談合疑惑が出されたことについて、業者は非常に不服だと思いますから、議員の発言も添えて問いかけはしてみます。ペナルティについては、法や内部規定があるので、思案してみます」と答えました。

市長には、業者に「金額が提示できないのに、なぜ入札に参加したのか」、その理由を問い質す責務があります。また、調査結果を踏まえて、今後の対策を講じるべきだと思います。しかし、報告はありません。

▼ 難聴地域の屋外拡声子局新設で

業者の責任を問い紛糾

二十三年二月二十八日、難聴地域解消のため、大王町畔名に屋外拡声子局を新設する議案が出され、議会は紛糾しました。難聴地域の追加工事は、今回の畔名地区の約四百二十九万円以外に、二十一年度に志摩町間崎に約四百三十七万円で新設しています。

私を含めた数名の議員は、「難聴地域の調査を含んだ基本計画が完全でないなら、業者に責任がある」として、追加工事費は基本計画を作成した業者が負担すべきであると主張しました。

市長は「我々は完全であると理解したが、実際に

やってみると聞こえない地域ができたから、対応するのは当然である」。また、担当部長は「設計管理業務については、一〇〇%に近い電波の検査もしたと思うが、最終的には難聴地域があった」と答弁しました。

難聴地域は一刻も早く解消しなければなりません。しかし、基本計画の事業費約一〇二万円を約二十一万円で落札し、その後に続く実施計画・管理業務を合わせて約一千三百九十一万円で受託した業者の責任を質さずに済ませるわけにはいかないと思います。

ところが議会は、この問題を賛成多数で承認してしまいました。

◆志摩町和具に幼稚園が二つ

幼保一体化計画を市長が変更

▼実施計画決定までの経緯

保育所・幼稚園等あり方検討会へ諮問

市は保育所・幼稚園等の一体化に向けて、「志摩市保育所・幼稚園等のあり方検討会」を設置し、平成十九年四月に素案を諮問しました。

委員の構成は、市外は大学教授。県幼稚園協会代表。県保育協会代表。私立幼稚園協会代表。幼保一体化先進自治体の五名。市内は幼稚園保護者代表。保育所保護者代表。幼稚園長。保育所所長。自治会連合会長。行政改革推進委員。経営戦略会議。一般公募の八名。計十三名です。

二十一年の二月に答申が出され、十一月に幼保一体化施設の実施計画が決定されました。

▼ 大口市長が実施計画を突然変更

実施計画を踏まえて、二十四年四月一日に、志摩町の三つの幼稚園と五つの保育所を志摩支所(旧役場)に統合することになりました。

ところが突然、大口市長が、「和具幼稚園の統合は、一部保護者の理解が得られないので、当分の間、二園を継続する」と変更。二十四年度の入園申し込みが、「四歳児・五歳児それぞれ十人を切った場合は、休園することができる」と基準を定めました。この基準は、二十四年度の幼稚園の継続を、保護者に委ねたことを意味しますが、今後、幼保一体化に反対する保護者が十人以上いれば、適用される前例になってしまいます。

市長は次のことに留意すべきです。①計画段階で関係する地域住民としっかり話し合う。②議会への説明・報告は市長の責務。③決定後は特例的な場合しか変更しない。

戸別受信機では市長権限を行使し、幼稚園の統合では権限を放棄した大口市長。市長権限を上手に使い分けていますが、無責任との謗りは免れません。

市長は、二つの幼稚園の継続理由を「住民との緩和政策」と答えました。和具地区は市長のお膝元です。親族、知人、支援者に対する配慮が必要なのかも知れません。しかし、市長は目先の融合よりも、子供たちの将来を見据え、何が大切かを判断すべきです。

志摩町の幼保一体化施設投資額

二億千七百二十九万円

統合費用の内訳

・片田保育所の移転等…五十五万円

・施設整備工事等…一億六千二百六十八万円

・消防車庫改修等…六百四十一万円

・和具保育所整備…三千三百四十八万円

・園庭整備等  …千三百九十八万円

・進入路測量設計…十九万円

◆火葬場建設費を承認

稼動は二十六年四月一日

平成二十三年度の当初予算で、火葬場建設費約一億五千万円が議会で承認されました。

私は、環境調査や基本計画等の委託料約四千二百万円が提案されたとき、建設に反対する住民の方々が、自治会の決議無効を求めて提訴していたことを取り上げ、一審判決後に予算化した方がよいと主張し、反対しました。しかし、この裁判が棄却されたため、今回の建設予算は賛成しました。

▼火葬場の概要

・場所  …磯部町三ヵ所地内

・火葬棟 …人体炉三基(予備一基)、動物炉一基

・建設費 …約十三億五千万円

※人体炉の予備は、浜島町にある火葬場が老朽化したときに新設する計画。

浜島診療所の新築工事が落札

診療開始は二十四年四月一日

浜島診療所の新築移転工事が、二十三年六月九日に落札されました。場所は旧浜島小学校の跡地。新築後の診療予定は二十六年四月一日です。

▼入札結果

・入札方法…条件付一般競争入札

・参加業者…五社

・落札額 …二億三百二十三万円

・落札率 …八十五・九%

・落札  …磯部建設工業

◆ごみ処理施設建設工事が落札

稼動は二十六年四月一日

二十三年六月二十六日に、鳥羽志勢広域連合のゴミ処理施設建設工事が、落札されました。

入札は、価格評価と技術評価等を併せて審査するため、総合評価落札方式技術審査会を設け、委員の点数合計により決定。委員の構成は大学教授一名、準教授一名。鳥羽市副市長。志摩市副市長。広域連合事務                                                                                                                                     局長。鳥羽市・志摩市の環境課職員の計七名です。

入札参加業者は二社。新日鉄エンジニアリング(株)

は価格では負けましたが、総合評価で(株)神鋼環境ソリューションより優位に立ち、落札しました。落札率は九十八・五六%でした。

▼入札結果

◎新日鉄エンジニアリング(株)(総合点八十五・一六)

・価格 …七十四億五千万円

・価格点…四十九・六六点

・審査点…三五・五点

○(株)神鋼環境ソリューション(総合点八四・三五)

・価格…七十四億円

・価格点…五〇点

・審査点…三四・三五点

市政野名だより第16号

投稿日: 2011年2月7日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第16号

市政野名だより16発行者 野名すみよ 大王町波切108-1平成232月発行  ℡721320

◆平成21年度の決算状況

平成21年度は3年ぶりに黒字となりました。これは国から緊急経済対策として、20年度に4億5,231万円、21年度に7億3,267万円の臨時的な補助金を受けたことと、地方交付税が約4億円増額されたことによるものです。なお、臨時交付金は20年度分の4億2,671万円は21年度に、21年度分の2億8,813万円は22年度に、繰り越しています。

市税は前年度より4億4千万円の減収でした。

▼歳入総額2579,683万円

〈自主財源→市が自主的に収入できる財源〉

区 分金 額
市税59億2,091万円
分担金・負担金2億2,910万円
使用料・手数料4億1,197万円
財産収入2,587万円
寄付金1,068万円
繰入金6億6,141万円
繰越金6億4,646万円
諸収入6億2,991万円
合 計85億3,631万円
〈依存財源→国・県から交付される市の収入〉
区 分金 額
地方交付税等85億 930万円
国庫支出金35億9.726万円
県支出金11億3,528万円
市債(借金)30億5,780万円
その他交付金等9億 6,088万円
合 計172億6,052万円

▼借金は4063,785万円

〈会計別借入残高〉

会 計借 入 残 高
一般会計278億9,806万円
公共用地1,104万円
住宅新築資金5,454万円
介護サービス15億4,248万円
下水道会計42億4,283万円
水道会計32億 401万円
病院会計11億6,064万円
鳥羽志勢広域連合21億4,650万円
志摩広域消防組合1億5,238万円
志摩広域行政組合2億2,537万円
合 計406億3,785万円

※ 志摩市立病院の一時借入2億円は含まず

▼住民一人当たりの借金額は702千円

年 度住民一人当たりの借金額
平成19年度66万5,000円
平成20年度69万6,000円
平成21年度70万2,000円

▼市の預金は109,626万円

〈財政調整基金(預金)残高〉

年 度財政調整基金残高
16年度末20億9,233万円
17年度末20億9,029万円
18年度末15億6,119万円
19年度末10億7,105万円
20年度末5億7,804万円
21年度末10億9,626万円

▼滞納額は307,353万円

21年度の市の未収金(滞納)は、5億2696万円です。累積では一般会計13億9115万円・特別会計7億6227万円・企業会計3億9315万円を合わせて30億7353万円にもなります。

徴収率は、平成16年度は72・9%、20年度は77・7%、21年度は76・9%と上昇していますが、20年度の三重県内市町平均値92・3%と比較すると、まだ、15・4%も低いのが現状です。

働く場所がない。この状況が改善されないかぎり、未収金の解決は難しいと思います。しかし、滞納が増えればその分、財政は悪化し、住民サービスの低下につながります。事情により滞納を余儀なくされている方は、収税課にご相談いただけませんでしょうか。

〈科目別未収金額〉

科  目滞納額の内訳
21年度分滞納繰越分
市民税8,499万円2億7,620万円
固定資産税1億8,733万円10億1,652万円
軽自動車税695万円2,222万円
入湯税71万円15万円
保育料147万円251万円
公営住宅使用料546万円1,732万円
改良住宅使用料53万円779万円
奨学金償還金106万円185万円
給食費66万円186万円
生活保護費返還720万円1,393万円
国民健康保険税1億4,640万円4億9,503万円
後期高齢者医療374万円138万円
介護保険料940万円1,068万円
下水道料金等100万円2,515万円
水道料金等5,823万円3億6,575万円
住宅新築貸付756万円2億4,111万円
病院(医療費等)391万円1,634万円
36万円3,078万円
合 計5億2,696万円25億4,657万円

《5億2,696万+25億4,657万=30億7,353万円》

◆ 志摩市食堂「海ほうずき」

年間5,600万円の赤字

磯体験施設「海ほうずき」の平成21年度の赤字額は約5600万円でした。

「海ほうずき」で21年5月から昼食を始めると大口市長が提案したとき、私は「市直営の食堂は必要ない」と反対しました。22年9月の決算特別委員会でも「赤字の垂れ流しを続けるよりも、引き際が大事」と、見直しを提言しました。

市長は「観点の相違です。赤字ではなく人件費です」と答弁しました。多額の赤字の垂れ流しは、見解の相違と片づけることではなく、市の将来に禍根を残す重大な問題です。今こそ「海ほうずき」が市に必要な施設かどうか、検討すべきです。

〈海ほうずきの赤字状況〉

年 度赤 字 額
平成16年3,059万円
17年2,788万円
18年3,024万円
19年3,239万円
20年3,085万円
21年5,600万円

▼ むちゃくちゃな管理体制

「海ほうずき」に関して、決算特別委員会で議員

が「利用料が間違っている」と指摘しました。担当部局はこれを受けて利用者数・利用料を4回も修正しました。

しかし、修正すればするほど関係書類が符合しなくなったため、議会は継続審査とし、後日全議員で関係資料を精査しました。調査結果は次のとおりです。

議会は付帯決議をつけて決算を承認

日計表に記された利用者や利用料が後から何回も修正されたことについて、私は「修正の根拠となる資料がないのに、なぜ、1年前の利用者や利用料が修正できたのか」と質しました。

担当部長は「単なる事務上のミスで、各資料の確認と担当職員の聞き取りも含めて修正した」、市長は「不用意なメモもすべて保存してあったので、その中で調査した」と説明しました。

“1年前の多くの間違いの月日と数値を職員が記憶していた”“後からメモが出てきた”という釈明はさておき、収入にかかわる修正は不審を抱かせます。

私は積算資料が信頼できないため、決算を認めませんでした。しかし、議会は次の付帯決議をつけて承認しました。

①使用料の徴収及び会計処理の条例遵守

②日計表等帳簿処理の改善

③物品販売の管理・経理を明確にする

④現金管理の改善

⑤組織体制の確立と職員の意識改革を図る。

▼利用者数は3万人、実質は16千人

市の報告では21年度の利用者数は約3万人です。しかし私の計算では約1万6千人でした。この差異は、利用者を重複して数えていることが原因です。

たとえば4人が磯体験施設に行き、ビン玉作りを体験すれば8人、そのうえストラップ体験をすると12人、さらに昼食をとれば16人と、4人が移動するたびに利用者としてカウントしていくのです。

市は利用者を重複して数えてもよいと説明しました。しかし、その施設にどれだけの利用者が訪れ、市にどれだけの経済効果をもたらしたかを測る指針の1つが利用者数です。

この人数が粉飾されてしまうと、多額の赤字を垂れ流している施設が必要か否かの判断基準は、赤字額だけになってしまいます。ですから、利用者数は実質人数を報告してほしいのです。

市長は、私の指摘に「実際に訪れた利用者数を発表していきたい」と、改善の意思を示しました。

▼職員が許可なく県外出張

高岡英史市議は「問題はない」と

私は、出張許可を得ずに職員が長野県木曽町まで公用車で行き、一束400円のまきを50束買ったことを取り上げました。「この県外出張は条例違反であり、無駄使いだ」と、施設の管理体制を質しました。

ところが高岡英史議員は、「県外出張はまきだけを買いに行ったのではなく、パンフレットを持ち、日吉町とその周辺に観光PRをかねて行ったと聞き、追及しなかった。改めて(職員が)観光振興のために行ったという説明をしてほしい」と、県外出張を正当化するための答弁を求めました。

市内でも販売されている“まき”を、公費で長野県まで買いに行き、道の駅にパンフレットを置いてきたことが、観光の宣伝に行ったことになるのでしょうか。

高岡議員が条例違反と不必要な出張をどのように判断され、問題がないとする発言をされたのか、私にはその真意が理解できませんでした。

▼ 「出張経費を返還すべき」と野名

大口市長は「返還を求めない」

職員が思いつきで、手続きを踏まずに行った出張。私はこの出張経費として支払われたガソリン代5000円と高速道路料金1万3450円の返還を求めました。

ところが「いったん経費として認めたものだから返

還は求めない」と市長。会計管理者は「出張旅費を支払う場合には出張命令票が必要。今回はガソリン代と高速道路料金なので、そこまでは求めなかった。現在はそのあたりも注意してみています」と答えました。

市の条例では《出張は出張命令によって行わなければならない》と定められ、経費の請求には出張命令票も必要です。条例違反と添付書類の不備に目をつぶり、支払われた出張経費の返還を免除するという大口市長。返還免除のつけは市民にかかってきます。これでよいのでしょうか。

市政野名だより第15号

投稿日: 2010年9月7日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第15号

◆市長が審議中に撤回

鵜方第二保育所廃止案

本年二月一五日、大口市長より「民間保育所の参入に伴い、鵜方第二保育所を平成二三年三月三一日で廃止する」と議会に説明がありました。民間保育所は平成二三年四月開所予定です。

私は民間保育所の参入には賛成です。しかし、鵜方第二保育所の突然の廃止は、地域住民の理解が得られるのか懸念していました。

市長の答弁は「進めていきます」でした。

三月一六日、予算特別委員会に鵜方第二保育所関係者と見られる多数の方が傍聴に来られました。すると市長は、突然「当分の間、鵜方第二保育所を残します」と、審議中に廃止案を撤回してしまいました。

▼撤回を評価した坂口・高岡議員

休憩中のことでした。私は、市長に、「審議中に撤回するような議案なら、最初から提案すべきではない。もう少し慎重にしてほしい」と苦言を呈しました。

それを聞いた坂口洋議員は、「関係する地域の人達のいる席で撤回したことは、住民のためによいことだ」と横から応酬し、高岡英史議員も同調しました。

議案とは、そんなに軽いものではないと思います。議会に提出した議案を、市長が簡単に撤回するようなことが常態化すれば、市政は混乱します。

地域住民に理解を求める準備期間もおかず、保育所廃止を打ち出し、反対の声が上がるとすぐさま撤回した市長。

私はこのような政治手法が、「住民によいこと。評価に値する」とは、とうてい思えないのですが…。

▼民間保育所建設で

市の負担軽減は一億四〇〇〇万円

公立保育所施設整備補助金等が平成一八年度から廃止されました。そのため、市が保育施設を建設する場合、事業費約一億八〇〇〇万円の全額を負担しなければなりません。

民間の場合は、国から補助金が出るので、市の負担は事業費の四分の一の三八〇〇万円ですみます。

▽民間保育所の概要(定員九〇人)

・建設予定地…阿児町神明八七八番地

・保育内容…乳児保育(生後五七日目から)

延長保育(午後七時まで)、障害児保育

・保育料…市と同額

◆予算可決後に中止

浜島小学校の通学路整備

本年一月二一日の臨時議会で承認された浜島小学校の通学路整備が、中止されました。

市の報告は、次のとおりでした。

「浜島町自治会の要望を受け、本年一月一七日に保護者会で予定地を説明した際、異論がなかったので決定しました。ところが四月二三日のPTA総会で、『急傾斜地の階段は危険だから、ホテル紫光前の県道に歩道を設置してほしい』という意見が圧倒的で、市が示した予定地に賛成した保護者は一人もいなかった。」

市長は民意を受けて通学路の整備を中止しました。

この民意、事業に着手する前に調査すべきです。

▼市長は「がけ崩れ」を承知で決定

計画段階で、市長・副市長は通学路予定地を歩き、安全性を確認したとしています。しかし現地を見れば一部区間にがけ崩れがあり、迂回路が必要であることその迂回路には急傾斜の階段を設置しなければならないことは、すぐ分かるはずです。市長・副市長はいったいどこを見て安全と判断したのでしょうか。

保護者から反対されて中止するまでに、すでに業務委託料等百八二万円が使われていました。浜島地区教育施設整備基金から出されたこのお金。「無駄な出費」との批判は免れません。

◆火葬場建設予算を可決

本年七月一六日の臨時議会で、磯部町三ヶ所地区に建設する火葬場の一部費用四二七一万円が可決されました。賛成は一六名、反対は五名でした。

反対議員…助田時夫、谷口覚、森本雅太、上村繁子、野名澄代(敬称略)

▼建設反対派は自治会を提訴

火葬場建設事業費は約一三億四五〇〇万円。国から補助金は出ません。合併特例債を使えば、市の負担は約三億八四〇〇万円に軽減されますが、期限があるため、用地取得を急がなければなりません。

ただ、反対派の方々が自治会の決議無効を求めて提訴しており、現在係争中です。

数名の議員がこの裁判を懸念して、市長に「敗訴しても建設を進めていくのか」と質しました。「臨機応変に対応します」と市長。「勝訴敗訴に関わらず建設を進めていくのか」には、「固い決意で臨みたい」と答えたものの、敗訴した場合の対応については、何度質問されても、あいまいな答弁に終始しました。

私は火葬場建設には賛成です。急がなければならないとも思っています。しかし、予算承認後に計画を撤回すれば、市は四二〇〇万円余を捨てることになります。ですから、「不退転の覚悟で臨む」姿勢を市長が見せないのであれば、私は一審判決後に予算化した方がよいと判断し、現時点の予算案に反対しました。

◆県営志摩水道を志摩市へ

県営水道を志摩市が受託する(水道一元化)ための一部予算が、六月定例会で可決されました。これは昨年九月定例会で継続審査とされていたものです。

反対議員…中村和晃、福田和義、谷口覚、野名澄代

松尾忠一、浜口三代和、山際優、上村繁子

西崎甚吾、杉木弘明(敬称略)

▼指摘されてきた問題点

県営志摩水道を志摩市が受託することに関して、これまで次の事項が問題とされてきました。

① 施設の耐用年数が管理棟九年、事務所一六年、貯水施設一三年と短い。

② 送水管・導水管は耐用年数四〇年を過ぎており、改修に約七八億円が必要となる。

③ 借金二五億円を引き継がなければならない。

④ 将来、大規模な施設の改修や人口減による使用量の減少から、水道料金の値上げが懸念される。

▼「一元化は得」と大口市長

① これまで県に支払っていた受水費一〇億円が二億五〇〇〇万円に減額され、年間七億五〇〇〇万円の得になるから、県からそれ以上の支援は無理。

② 送水管・導水管は耐用年数を過ぎても、現在漏水

がないので半永久的に大丈夫。

③ 水の使用量が減れば経費が少なくなるので、水道料金は下がる。

▼私の反論

① 年間七億五〇〇〇万円の得は間違い。市の担当部局は県・市どちらが運営しても、人件費や借金返済を含めた経常経費は約一〇億円と試算している。

② 震度三の地震で管路が破裂した事例がある。管路

の補修を計画的に行ったとしても、補修費はすべて市の負担となる

③ 水の使用量が減れば水道会計は赤字となり、料金の値上げにつながる。

▼受け入れ条件は整っていない

県企業庁は県の水道用水供給事業と市の水道事業を一本化するために、県営志摩水道を志摩市に譲渡する方針です。

これを受けて大口市長は、議会に説明もなく、昨年締結した基本合意書の年度だけを変え、本年三月に再度基本合意書を締結しました。

二五年後の志摩市の推計人口は三万五〇〇〇人です。高齢化率が高く、税収入が減ると推測されます。そのとき、志摩市の財政で、水の供給源を安定して管理運営できるのかを考えなければなりません。

私は将来、水道用水供給施設が足かせとなり、水道料金の値上げを余儀なくされることのないよう、大口市長に県から支援を引き出すことを求めました。

◆伊雑の浦の漁場再生に

鉄鋼スラグを使用

「伊雑の浦地区漁場再生協議会」の提案のもとに、磯部町伊雑の浦に鉄鋼スラグが使用されます。

財源は国土交通省の「建設業と地域の元気回復助成事業」。漁業再生協議会の構成は、志摩市・三重県建設業協会・三重県建設業協会志摩支部・鳥羽磯部漁業協同組合・志摩市商工会です。

▼鉄鋼スラグで環境汚染・健康被害が多発

鉄鋼を生産するときにできる副産物が鉄鋼スラグ。用途はセメント原料やコンクリート骨材・路盤材などです。愛知県と北海道ではリサイクル資材に認定され人工干潟造成や漁場再生にも利用されています。

半面、環境汚染や健康被害が多発しています。

▽鉄鋼スラグ使用事例

・北海道増毛町…磯焼けが改善され、昆布が再生。

・愛媛県今治市…環境基準を大幅に超える水銀・ヒ素・鉛が検出。カキや魚が次々に死に、周辺住民に健康被害が多発。業者は一〇億円をかけて撤去。

・鳥羽市の松尾工業団地で造成工事に使用した路盤材から基準値を超えるフッ素が検出。業者は撤去し、造成工事はやり直された。

・環境基準を超える化学物質が愛知県で三ヶ所、三重県で一ヶ所検出され、撤去命令が出された。

ほかに千葉市・松山市・名古屋港でも環境汚染。

▼漁場再生にはヘドロ除去が最良

三月定例会で、松尾忠一議員が鉄鋼スラグによる

環境汚染問題を取り上げ、「伊雑の浦での使用はやめ

るべき」と質しました。

大口市長は次のように答弁しました。

「あちらこちらで、鉄鋼スラグに対する警鐘が出てきた。私は漁民のこと、また、風評被害のことを考え、今は踏み込むときじゃないと思い、当該団体を呼び、『鉄鋼スラグを自粛しなさい』と言った。彼らは『わかりました。今回、自粛します』といって決着がついています。」

その後、鉄鋼スラグの使用が中止されていないことから、私は六月定例会で、「自粛を申し入れたが、『判断は当該団体にゆだねる。実験の結果がよければゴーサインを出す』ということですか」と質問。市長は「イエスかノーかを迫られると、回答に困るところであります」と逃げました。鉄鋼スラグを「使用する、しない」だけのことに、なぜ答えられないのでしょうか。

私は環境汚染の危険性がある鉄鋼スラグは、使用すべきではないと思います。漁場再生には、浚渫によるヘドロの除去が最良です。市の財政に見合った事業費でヘドロを除去し、堆積した場所と除去した場所のアオサの生育状況を調査しながら、県や国から浚渫の補助金を引き出す努力をすべきです。