市政野名だより第17号

投稿日: 2011年8月7日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第17号

◆防災行政無線の問題点

▼戸別受信機「業者は有料」を

市長判断で一部宿泊施設は無料に

防災行政無線戸別受信機の配布について、議会での説明は「一世帯に一台は無料、二台目は有料。業者は有料」ということでした。

ところが四月二十一日の臨時議会で、小田幸道議員から次ぎのような質問がありました。「業者は有料のはずなのに、後日、ホテルなど収容客数三百人以上は無料という話を聞いた。この三百人を基準とした根拠を聞きたい」。

担当部長は、「宿泊施設については、収容人員が三百人以上を無償で配布するとなっている。根拠は市内の宿泊施設の収容人員を調べた結果、三百人が適当であると判断した」。

市長は、「基準の数字を下げていくと際限がなくなってしまうので、ホテルの稼働率や従業員の率といったことを考え、三百人に決めた。このことに不満を持たれている方々には、相応の対価を支払えば配布する」。

▼ 大口市長は「市長権限で決めている」

私は、業者に配布する戸別受信機が、有料から無料になった理由と経緯を知るために、説明を求めました。

大口市長は、「配布基準は条例ではなく、基準で定めている。この基準は行政内部の判断で決め、市長権限で定めている。その中に、「ただし、市長が認める場合はこの限りではない」とあるので、そこまで立ち入るのはいかがなものか」と開き直り、答弁を拒否しました。

「市長が認める場合はこの限りではない」を、「市長が認めれば何でもできる」と、履き違えているのでしょうか。

特例的な市長権限とは、屋外の防災無線が届かない地域にある業者に対し、戸別受信機を屋外拡声器と同等に見なし、無料配布するといったことであって、決定したことを独断で変更することではありません。

市長の答弁拒否は、これまで何度かありました。しかし、このようなことが常態化すれば、市政の私物化、独裁化に繋がることが懸念されます。市長権限で変更したのであれば、当然、その理由と経緯を説明する責任があります。

戸別受信機は「市民の家庭に配布」が原則です。この原則に立ち戻れば、一部業者に無料配布する前に、市民の一世帯二台目を無料化にすべきだと思います。

▼入札は二社、うち一社は辞退

落札率は九十八%

二十二年六月一八日、防災行政無線設備整備の入札に、沖電気工業(株)と日本電気(株)の二社が参加して行われました。不可解なことは、当日、日本電気が金額を提示せず、「辞退」と書いたことです。当然、この日本電気は失格となり、残る沖電気が落札しました。落札額は約六億二千万円、落札率は九十八%。競争の原理が働いていない結果でした。

私は市長に、「津から志摩市まで入札に出向きながら、なぜ、金額を入れなかったのか」を、失格した業者に聞き取り、調査するように求めました。

大口市長は、「おそらく金額を提示できない、それなりの理由があったと思いますが。業者の考えですから、それについては推しはかれません」と、消極的な答弁を繰り返しました。

松尾議員は、「この問題は入札制度そのものを根底から覆す行為であり、ペナルティを課すべきである」と追求しました。

市長は「議場で談合疑惑が出されたことについて、業者は非常に不服だと思いますから、議員の発言も添えて問いかけはしてみます。ペナルティについては、法や内部規定があるので、思案してみます」と答えました。

市長には、業者に「金額が提示できないのに、なぜ入札に参加したのか」、その理由を問い質す責務があります。また、調査結果を踏まえて、今後の対策を講じるべきだと思います。しかし、報告はありません。

▼ 難聴地域の屋外拡声子局新設で

業者の責任を問い紛糾

二十三年二月二十八日、難聴地域解消のため、大王町畔名に屋外拡声子局を新設する議案が出され、議会は紛糾しました。難聴地域の追加工事は、今回の畔名地区の約四百二十九万円以外に、二十一年度に志摩町間崎に約四百三十七万円で新設しています。

私を含めた数名の議員は、「難聴地域の調査を含んだ基本計画が完全でないなら、業者に責任がある」として、追加工事費は基本計画を作成した業者が負担すべきであると主張しました。

市長は「我々は完全であると理解したが、実際に

やってみると聞こえない地域ができたから、対応するのは当然である」。また、担当部長は「設計管理業務については、一〇〇%に近い電波の検査もしたと思うが、最終的には難聴地域があった」と答弁しました。

難聴地域は一刻も早く解消しなければなりません。しかし、基本計画の事業費約一〇二万円を約二十一万円で落札し、その後に続く実施計画・管理業務を合わせて約一千三百九十一万円で受託した業者の責任を質さずに済ませるわけにはいかないと思います。

ところが議会は、この問題を賛成多数で承認してしまいました。

◆志摩町和具に幼稚園が二つ

幼保一体化計画を市長が変更

▼実施計画決定までの経緯

保育所・幼稚園等あり方検討会へ諮問

市は保育所・幼稚園等の一体化に向けて、「志摩市保育所・幼稚園等のあり方検討会」を設置し、平成十九年四月に素案を諮問しました。

委員の構成は、市外は大学教授。県幼稚園協会代表。県保育協会代表。私立幼稚園協会代表。幼保一体化先進自治体の五名。市内は幼稚園保護者代表。保育所保護者代表。幼稚園長。保育所所長。自治会連合会長。行政改革推進委員。経営戦略会議。一般公募の八名。計十三名です。

二十一年の二月に答申が出され、十一月に幼保一体化施設の実施計画が決定されました。

▼ 大口市長が実施計画を突然変更

実施計画を踏まえて、二十四年四月一日に、志摩町の三つの幼稚園と五つの保育所を志摩支所(旧役場)に統合することになりました。

ところが突然、大口市長が、「和具幼稚園の統合は、一部保護者の理解が得られないので、当分の間、二園を継続する」と変更。二十四年度の入園申し込みが、「四歳児・五歳児それぞれ十人を切った場合は、休園することができる」と基準を定めました。この基準は、二十四年度の幼稚園の継続を、保護者に委ねたことを意味しますが、今後、幼保一体化に反対する保護者が十人以上いれば、適用される前例になってしまいます。

市長は次のことに留意すべきです。①計画段階で関係する地域住民としっかり話し合う。②議会への説明・報告は市長の責務。③決定後は特例的な場合しか変更しない。

戸別受信機では市長権限を行使し、幼稚園の統合では権限を放棄した大口市長。市長権限を上手に使い分けていますが、無責任との謗りは免れません。

市長は、二つの幼稚園の継続理由を「住民との緩和政策」と答えました。和具地区は市長のお膝元です。親族、知人、支援者に対する配慮が必要なのかも知れません。しかし、市長は目先の融合よりも、子供たちの将来を見据え、何が大切かを判断すべきです。

志摩町の幼保一体化施設投資額

二億千七百二十九万円

統合費用の内訳

・片田保育所の移転等…五十五万円

・施設整備工事等…一億六千二百六十八万円

・消防車庫改修等…六百四十一万円

・和具保育所整備…三千三百四十八万円

・園庭整備等  …千三百九十八万円

・進入路測量設計…十九万円

◆火葬場建設費を承認

稼動は二十六年四月一日

平成二十三年度の当初予算で、火葬場建設費約一億五千万円が議会で承認されました。

私は、環境調査や基本計画等の委託料約四千二百万円が提案されたとき、建設に反対する住民の方々が、自治会の決議無効を求めて提訴していたことを取り上げ、一審判決後に予算化した方がよいと主張し、反対しました。しかし、この裁判が棄却されたため、今回の建設予算は賛成しました。

▼火葬場の概要

・場所  …磯部町三ヵ所地内

・火葬棟 …人体炉三基(予備一基)、動物炉一基

・建設費 …約十三億五千万円

※人体炉の予備は、浜島町にある火葬場が老朽化したときに新設する計画。

浜島診療所の新築工事が落札

診療開始は二十四年四月一日

浜島診療所の新築移転工事が、二十三年六月九日に落札されました。場所は旧浜島小学校の跡地。新築後の診療予定は二十六年四月一日です。

▼入札結果

・入札方法…条件付一般競争入札

・参加業者…五社

・落札額 …二億三百二十三万円

・落札率 …八十五・九%

・落札  …磯部建設工業

◆ごみ処理施設建設工事が落札

稼動は二十六年四月一日

二十三年六月二十六日に、鳥羽志勢広域連合のゴミ処理施設建設工事が、落札されました。

入札は、価格評価と技術評価等を併せて審査するため、総合評価落札方式技術審査会を設け、委員の点数合計により決定。委員の構成は大学教授一名、準教授一名。鳥羽市副市長。志摩市副市長。広域連合事務                                                                                                                                     局長。鳥羽市・志摩市の環境課職員の計七名です。

入札参加業者は二社。新日鉄エンジニアリング(株)

は価格では負けましたが、総合評価で(株)神鋼環境ソリューションより優位に立ち、落札しました。落札率は九十八・五六%でした。

▼入札結果

◎新日鉄エンジニアリング(株)(総合点八十五・一六)

・価格 …七十四億五千万円

・価格点…四十九・六六点

・審査点…三五・五点

○(株)神鋼環境ソリューション(総合点八四・三五)

・価格…七十四億円

・価格点…五〇点

・審査点…三四・三五点