市政野名だより 第10号

投稿日: 2008年12月20日 作成者: nonasumiyo

野名だより 第10号
◆平成19年度の決算状況▼歳入
 予算の不足分を市の預金(基金)から15億9,191万円取り崩していますが、このまま予算規模を縮小せずに基金を使い果たしたとき、志摩市は財政破綻に直面します。地方債の区分は歳入ですが、30億4,290万円は借金です。
区 分 金 額
市税 61億1,316万円
地方交付税等 87億2,521万円
国県支出金 23億6,929万円
地方債(借金) 30億4,290万円
基金繰入 15億9,191万円
財産収入 4億8,660万円
その他 18億3,703万円
合  計 241億6,610万円
▼借金は394億9,792万円
平成19年度の志摩市の借金は、鳥羽志勢広域連合・志摩広域消防組合・一部事務組合(才庭寮・ともやま苑)を合わせて394億9,792万円あり、住民一人あたり66万5,000円もの借金を背負っています。
(病院事業会計の一時借入金2億,4000万円は含まず) 〈会計別借入残高〉
会 計 起債残高
一般会計 259億 807万円
公共用地 8,608万円
住宅新築資金 1億 375万円
介護サービス 15億5,770万円
下水道会計 48億 793万円
水道会計 34億2,160万円
病院会計 9億3,460万円
鳥羽志勢広域連合 22億3,605万円
志摩広域消防組合 1億6,795万円
志摩広域行政組合 2億7,419万円
合 計 394億9,792万円

▼市の預金は107,100万円

財政調整基金とは、財源不足を補うために自由に使える市の預金のことをいいます。他に特定目的基金はありますが、一般財源には使えません。平成16年度に20億9,233万円あった財政調整基金は、平成20年度末には7億2,405万円しか残らない見込みで、市の預金が底をついたといえます。
〈財政調整基金残高〉
年 度 残 高
16年度末 20億9,233万円
17年度末 20億9,029万円
18年度末 15億6,119万円
19年度末 10億7,105万円
20年度末見込 7億2,405万円
▼未収金は32億9,438万円
志摩市の未収金は、一般会計18億8,265万円・特別会計8億6,313万円・企業会計5億4,860万円を合わせると32億9,438万円にもおよび、三重県下29市町の中では最下位の徴収率となっています。
公共料金の滞納は、市の財政悪化の要因ともなっています。今後、市の税収入の落ち込みや国からの補助金が減額されたとき、公共料金の値上げや住民サービスの低下を余儀なくされてしまいます。
※諸事情から税金や公共料金を滞納されている方は、そのまま放置せず、収税課にご相談ください。〈科目別未収金 〉
区  分 収入未済額市民税 3億2,418万3,063円
固定資産税 12億3,270万6,501円
軽自動車税 2,685万2,800円
特別土地保有税 2億3,397万  940円
入湯税 928万4,100円
保育所保護者負担金 237万2,800円
公営及び改良住宅使用料 2,752万2,101円
一般廃棄物処理手数料 293万7,057円
その他使用料及び手数料 158万3,209円
賃借料(いこいの村大王) 13万8,700円
奨学金償還金 193万2,000円
福祉資金償還金 659万3,697円
給食費徴収金 206万5,807円
生活保護費返還費・徴収金等 1,030万1,357円
その他雑入等 21万1,600円
国民健康保険税 5億7,805万6,012円
介護保険料 1,979万8,906円
下水道事業会計 2,620万4,057円
住宅新築資金貸付金 2億5,055万7,115円
水道事業会計 5億1,663万5,261円
病院事業会計 2,047万1,790円
合 計 32億9,437万8,873円1、歳出削減のために必要な早期改革
平成19年度の収支は一般会計・特別会計ともに黒字となっているが、単年度収支は6億1189万円の赤字で、財政調整基金を取り崩して財源不足を補っている状況である。
このまま推移すると基金が底をつき、財源不足を補えなくなったとき、実質収支が赤字となり、財政健全化団体に転落する懸念がある。歳出削減のための改革を早期に実施するよう、強く要望する。2、最重要課題は地方税徴収率向上
平成19年度の地方税徴収率は平成16年度より上昇して74・6%であった。しかし三重県内市町の平均89・2%(H18)と比較すると低いといわざるをえない。税の公平性と自主財源の確保を強く自覚し、最大限の努力を望む。3、経費削減のために積極的な施設統廃合
近隣の市と比較すると、志摩市は公有建物が多いため、維持改修費増大は否めない。合併の意味を考え、現実を直視し、施設の統廃合を含めた経費削減に積極的に取り組むべきである。4、引き続き人件費の削減を
平成19年度の人件費は、過去3年間で3億7900万円減少し、55億4136万円となった。しかし、志摩市財政の改善には人件費削減は重要なので、定員管理の適正化に努めるべきである。5、実態を把握して適切な未納者対策を
①国民健康保険税の未納率は20・9%、介護保険料 の未納率は2・8%を占めている。未納者の実態を
的確に把握し、適切な処理が必要である。
②下水道事業特別会計の未納率3・2%の解消に努め
るべきである。
③住宅新築貸付等事業の未納率は調停額の89・0%を占めている。徴収の向上に努めるべきである。6、病院事業は一時借入金と医師不足の解消を
平成19年度の一時借入金は限度内で行われている
が、毎年一時借入金が残り、額が増えている状況は正常な経営状況とはいえない。当年度の経営悪化要因は理解できるが、早期に一時借入金解消のための是正措置を講ずることと、医師確保が最大の課題である。
※一時借入金…支払い等一時的な資金不足を補う
ために借り入れるお金で、返済は年度内です◆財政破綻を回避するには
合併後、志摩市は預金である財政調整基金を取り
崩して事業を行ってきましたが、この基金の底が見えてきました。
監査委員の「財政調整基金が底をつき、財源不足を補えなくなったとき、志摩市は財政健全化団体(夕張市のような)に転落する懸念がある」と指摘された、その日は目前に迫っています。▼ 必要な事業の見直し
志摩市が第二の夕張市と化さないためには、徹底した経常経費の削減と既存事業の見直しが必要です。事業の見直しは、一時、住民サービスの低下となりますが、市の将来に希望がもてます。
今、財政健全化に向けた行財政改革に取り組まなければ、志摩市も近い将来、夕張市と同じような道をたどることになりかねないのです。▼ 市長・議員は保身を捨てよう
市長は、「目先の住民サービスは市を破綻させる」と肝に銘じ、市の将来を見据えた財政健全化に本気で取り組むこと。市議は「何でも賛成」ではなく、「議会はチェック機関である」という原則に立返り、不明朗なことや無駄な事業には毅然と反対したり、修正を要求しなければなりません。
これまで、無駄な事業を止められなかった理由として、市民から「市長も市議も選挙のために市民に迎合している」「事なかれ主義だ」「特定の業者のためと推測される事業提案をしている」といった指摘もありました。私たちはこの指摘を真摯に受け止め、志摩市の再生に何が必要か、しっかり考えていかなければならないと思います。

▼施設の統廃合は
公共施設の統廃合は総論賛成であっても、各論は「子供たちの通う施設は残してほしい。」これが保護者や地域の人々の切なる願いだと思います。
その思いに反して、市はこれから施設の統廃合を進めていかなければなりません。少子高齢化が顕著な志摩市では、現在、利用者が定数の60%に満たない、あるいは今後、減少が予想される保育所や幼稚園を残す財政力はないのです。
小学校の統廃合については、県職員である先生の人件費は市の財政に影響しないことから、適正な児童数のあり方や通学時のスクールバスにかかる経費と、施設の改修費や経常経費を試算し、比較検討は必要だと思います。
私の懸念は、統廃合することに市全域から「私たちの地域だけは残してほしい」と要望されたとき、どのような解決策があるのか、です。監査委員の意見を参考に、お考えいただけないでしょうか。