市政野名だより第5号

投稿日: 2007年8月7日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第5号

◆ 庁舎建設は

談合摘発業者が落札

5月28日、市の庁舎建設工事を㈱フジタが29億1900万円(税込み)で落札、予定価格に対する落札率は93%です。入札参加業者は㈱フジタ・㈱銭高組・㈱大成建設の3社のみで、市長のいう「透明性の確保と談合防止のため指名入札をやめ、一般競争入札を行った」意義はどこにあったのかが問われます。

6月5日、落札した㈱フジタとの契約締結の議案が賛成多数で可決されました。ところが同社は、平成16年に新潟の下水道関連工事の談合で、公正取引委員会から排除勧告を受け、今年4月27日この事実を認めて審判手続きをとっていたのです。その審判が5月29日におり、それをうけて三重県は6月6日に㈱フジタを指名停止とし、志摩市も同日指名停止しました。

この経過で問題になるのは、市長が5月31日に落札業者の談合事件を確認していながら、6月5日の採決まで議会に報告を行っていなかったことです。私たちは市長に説明を求めるために庁舎特別委員会の開催を求めました。

*市長は「法的に問題はない」と

6月18日に開かれた庁舎特別委員会では、〈談合で排除勧告を受けている業者に庁舎建設の資格があるのか〉が問われました。市長の見解は「法的に問題はない」でした。

今年4月27日に談合を認めていた㈱フジタを、入札に参加させた理由は「この時点で談合を把握していなかった」でした。それが事実なら、公正取引委員会の決定を確認した5月31日以降に、市長は落札無効の処置を講じなければならなかったはずです。

平成16年7月28日に新潟の談合で公正取引委員会から排除勧告を受けながら、今年4月27日にやっとその事実を認めた㈱フジタの処分は、時間の問題であったはずです。

まだ三重県から指名停止を受けていないという理由で、議案の賛否の重大な判断材料となる事件を議会に報告しなかったということは、意図的に㈱フジタとの契約を可決するように導いたとも受け取れます。こうした市長の対応に市議8人は疑念を抱き、庁舎建設工事の着工保留を要望しました。

▼着工保留を要望した市議(敬称略)

松尾忠一・野名澄代・坂口洋・大口秀和・畑美津子・高岡英史・広岡安吉・森本雅太(後に離脱)

*市長が㈱フジタ来庁を隠蔽?

7月31日の庁舎特別委員会で、庁舎建設工事を落札した㈱フジタが6月1日に来庁したことが発覚しました。不可解なことは、同社が公正取引委員会の審判決定書を持参しただけで、市長と面談していないというのです。

約30億円もの請負工事の契約議会を4日後に控えた同社が、謝罪文も添付せず、担当職員に審判決定書を手渡して帰るだけの用なら、郵送でもことが足ります。㈱フジタの来庁目的は何だったのでしょうか。

*市長に重大な疑念?

これまで記した庁舎建設工事入札・契約の経緯およびその後に判明した事実を基に整理すると、次の3点について市長に重大な疑念を感じます。

1 5月31日に仮契約を結んだあと、市長は㈱フジタの談合事件を確認していましたが、議会に報告しませんでした。採決前に議会に同社の談合を報告しなかったことは、「否決されては困る」「契約破棄をしたくない」もしくは「契約破棄できない」何らかの事情が市長にあると受け取ることもできます。

2 ㈱フジタが6月1日に公正取引委員会の審判決定書を持参したといいますが、もしそうなら市長は落札無効の処置をとらなければならないはずです。

この点について市長の説明がありません。

3 市長は6月5日に、㈱フジタと請負契約を結び、

翌6日に同社を指名停止としました。この1日の違いが「法的に問題はない」場合でも、その日を設定した市長に意図はなかったのでしょうか。

▼入札前後の経緯

平成16年

7月28日…㈱フジタが談合で排除勧告を受ける。

平成19年

4月27日…㈱フジタが新潟の談合を認める。

5月28日…庁舎建設工事を㈱フジタが落札。

5月29日…公正取引委員会から㈱フジタに審決。

5月31日…志摩市が㈱フジタと仮契約を結ぶ。

市長が㈱フジタの談合事実を確認。

6月5日…議会で契約案件を可決後、契約締結。

6月6日…三重県・志摩市が㈱フジタを指名停止。

*志摩市議会の良識とは?

以上記した庁舎建設工事の請負契約締結までの主な疑問点を、皆様方はどのように感じられましたか。

私たち7人は、議員の責務として真相を究明しています。志摩市の㈱フジタの指名停止が、契約締結した翌日であったことが法に違反していないとしても、その日を設定した市長には道義的な責任があります。

法の盲点をすり抜けたとしても、決定するまでの経緯を議会が質さなければ、志摩市議会の良識が問われると思うのです。

◆ レインボーの移設費

約300万円

生産者福祉直売市場レインボーを、庁舎建設予定地西側の調整池隣の三角地へ移設しています。議会に説明がないままの工事で、費用は約300万円。

借地料は今年度7月1日より3月末まで120万円、次年度から年間160万円ということです。この借地料については、「駐車場として借りる」と3月議会で説明していました。ところが、7月からその土地に施設を建設しているのです。

予算説明で駐車場として借りるといいながら施設を建てるとしたら、議会を誤魔化したことになります。担当職員は「誤魔化してはいない」と反論しましたが、誤魔化していないのであれば、移設する前に事前に議会の承認を得るのが常識です。

レインボーは障害者福祉・高齢者の生きがい・地元産品を地元で消費する〈地産地消〉を担っており、成果をあげています。

担当職員は「移設することで販売高が伸びる」と答えましたが、多額の費用を投ずるのであれば、現存の場所で客層を広げ、販売高を伸ばす方策を検討すべきだったと思います。

◆ 前島病院は

現存の場所に決定

前島病院を志摩支所内に移転する議案が3月議会で承認されていますが、それを元の場所に戻すことを6月議会で賛成多数により可決しました。ただ、提案した3月と今との状況が変わっていないなかでの変更ということで、市長の指導力と議会軽視を問う意見が続出しました。

私は次の4点を勘案して賛成しました。

1 市長は自らを減給処分にしている。

2 事業部長の説明から、近い将来、多額の費用を要する改修の必要がないと判断できる。

3 志摩支所を幼稚園・保育所の集約化・一元化することに志摩町自治会の理解を得ている。

4 地域住民が望んでいる、

*新設も協議と提案が

病院事業の補正予算では、総額を3月議会で承認された1億4千万円とし、医師住宅の改修を取りやめて診療所の改修費を増額しています。この改修費が6千万円と多額なことから、老朽化した診療所を改修するより、新設も協議すべきだという意見が出されました。

診療所を新設すれば、建設費のほかに解体費が約3000万円、耐用年数を25年残した建物の取り壊しで生じる補助金の返還が約1800万円、設計委託料約800万円に用地のボーリング調査費等諸経費が必要となります。これらを勘案し、私は市長が提案した改修案に賛成しました。

◆ 議員定数4人減は先送り

私は議員定数を現行の26人から4人減らして22人にすることを、6月議会に提案しました。ところが継続して審議するとして、先送りされてしまいました。

市は国の方針に沿って行財政改革に取り組んでいます。特に職員数削減が命題となっているなかで、次の選挙までまだ時間があるという程度の理由で、議会だけが議員定数削減に取り組まなくてもよいということにはならないと思い、削減案を提案したわけです。

今後協議を重ねながら議会で決めていきますが、削減案に対する議員の意見は、後日報告いたします。

◆ 議会改革特別委員会の

役割とは!

6月5日の全員協議会で、議長が推薦した議会改革特別委員会委員の選出基準が、公平の原則から外れているとして問題となりました。

選出基準は「3人以上の会派」という説明でしたが、2人会派の議員も委員に名を連ねていました。3人未満の会派議員には資格がないとするならば、二人会派議員が委員になることはおかしいといわざるをえません。志摩市議会の良識が問われます。

市長が提案した議案については、一人会派も5人会派も関係なく審議できます。しかし、議会運営や議長交際費等議会にかかわることは、会派の代表者で決めるというのが志摩市議会のルールです。そのため一人会派の意見は、なかなか通りません。

私は議会改革をするまでもなく、議員定数の削減や全員協議会の前面公開は、今すぐできると思っています。

ほとんどの自治体で常識となっていることを、志摩市議会では議会改革特別委員会を設置しなければできないとしたら…。議会改革特別委員会の真の役割を原点に立ち返って考えたいものです。

◆全員協議会は非公開

市議会の主な役割は、行政をチェックすることと市民に情報開示することだと思います。しかし、なぜか志摩市議会は情報開示には後ろ向きです。

三重県や県内のほとんどの市では、物事を決める過程である全員協議会を全面公開していることをあげ、私は何度か全面公開を提案してきました。しかし、いまだに非公開のままです。

以前、私は『野名だより』に全員協議会の内容を公開したことで、数名の議員からものすごいバッシングを受けました。ですが、今は議会改革を標榜している議員が多数を占めています。良識をもった議員が多いなかで、まさか、常識である全員協議会の全面公開に反対するとは思えません。再度、次回からの全員協議会の全面公開を要望したいと思っています。