市政野名だより第21号

投稿日: 2012年8月27日 作成者: nonasumiyo

市政野名だより第21号(PDFファイル

市政野名だより 第21
発行者 野名すみよ
大王町波切
1081
平成24年8月発行  ℡721320

このたび、野名澄代のホームページを開設しました。検索は「市政野名だより」でお願いいたします。

◆具体策のない里海創生事業

▼七百万円で業者委託された基本計画

二十三年度の里海創生予算は、職員の給与を除いて千九十七万円。このうち七割弱の七百万円が業者による基本計画の作成に使われました。

「業者による基本計画は、一般常識的な内容に偏りがち。市の現状を熟知している職員が作成すべき」と私は主張。ところが市長は聞き入れません。出来上がった『里海創生基本計画』は、志摩市の特性を生かした具体的な記述はなく、ごく当たり前のことしか記されていませんでした。

「里海創生で志摩市を活性化する、稼げる町を作る」と、大口市長は豪語しました。しかし、実現性の乏しい基本計画を基に「稼げる町」をどのようにつくるのか、市長は構想すら答えることができませんでした。

二十四年度の里海事業と里海創生基本計画を参考に、これで志摩市を活性化することができるのか、お考えいただきたいと思います。

▼二十四年度予算は四千六百万円余

うち宣伝費約八百九十万円

二十四年度の主要な里海事業は、市民向け啓発ばかり。「稼げる」ことに繋がるものは、提案制度の四十二万円だけです。

七月十四・十五の両日の阿児アリーナーで開催された、『さかなクン』講演会とシンポジウムの予算は三百六十五万円。九十分の講演会は、「稼げる町づくり」にどのような役割を果たしたのでしょうか。

「自然を大切に守る」という理念には、私も大賛成です。しかし、一過性の泡のような講演会や文化祭で、市が活性化できるとは思えません。今の志摩市には夢を追っている余裕がないことを理解すべきです。

▽二十四年度の里海創生事業(四捨五入)

・職員給与       …三千四百万円

・里海創生一般経費   …六十一万円

・推進協議会経費    …百五十九万円

・講師謝礼等      …八十二万円

・講演会・シンポジウム等…三百六十五万円

・ホームページ委託料  …二百十八万円

・総合沿岸域管理研究会 …七十万円

・協働事業提案制度採択… 四十二万円

・里海文化祭      …二百万円

・里海活動事業補助金  …三十五万円

▼ 何の構想もない漁場環境保全

漁場環境の保全について、担当職員は「各漁協、諸港、観光、商工といった関係団体をもとに里海推進協議会を立ち上げる。そのうえで的矢湾、英虞湾、外海を三つに分け、今後取り組んでいくための情報を共有していく」と答えました。

つまり、まだ何の構想もないということです。市長は、これもまた里海推進協議会に丸投げするつもりなのでしょうか。

▼里海で魚値は上がるか?

「里海や資源に配慮したところでとれたものとなれば、当然付加価値が上がると思っております」と、大口市長は自信たっぷりに答えました

私には「里海」と掲げただけで、市場価格が上がるとはとても思えません。そこで、「島根県海士町のように冷凍施設を完備し、生鮮と二次加工を主にすれば価格の底上げができる」と、冷凍施設整備を提案しました。しかし、大口市長の里海信仰は揺るがず、聞き入れてはもらえませんでした。

▼資源管理は漁協が実施

「漁獲するサイズや漁の規制、休漁期の設定など、地域の漁業特性に応じた資源管理の仕組みづくりを支援する」と、基本計画には示されています。ところが、資源管理はすでに漁協が実施しています。

私は、「漁協が実施している以外に、何をどのように管理し、支援するのか」と、市長に説明を求めました。大口市長の答弁は次の通りでした。

「漁業者が自分たちでルールを作り、資源管理をしてきたが、中には外れたことをする方々が多々あったので、徹底して資源保護をしていく。」

毎回のことですが、質問と答弁がかみ合いません。「基本計画に書くことがないから、漁協が取り組んでいることを明記した」といえば、わかるのですが。

▼できるのか水資源活用ビジネス

「水資源活用ビジネスなど、本市の豊富な森林資源の有効活用方策を検討する」と、基本計画に記されています。このことについて担当職員は次のように答えました。

「全世界で水が不足しています。本市には上水道のダムがあるので、伊勢志摩国立公園にある非常にきれいな水で、ビジネスが展開できないかということで、基本計画に盛らせていただいた。」

志摩市の年間降水量と、的矢湾に流れ込む水を止めることによる環境への影響を考えると、神路ダム・蓮ダムを合わせても、志摩市には水ビジネスを成立たせるだけの容量はないと、私は思っています。

仮に大口市長が水ビジネスを具現化したとしても、「海ほおずき」「里海創生」に続く、多額の赤字を垂れ流す事業がまた一つ増えるだけです。

◆公費の選挙用ポスター減額

六月の定例会で、公費の選挙用ポスターの減額が承認されました。

この選挙用ポスターについては、本年十月予定の市長選で見直すことになっていました。ところが、二十四年度当初予算では削減されておりませんでした。

私が見直しを求めたところ、担当部長は「これから検討するつもり」と答弁

しかし、本気で削減する気があれば、予算を積算する時点で検討しているはずです。指摘された後の六月に減額したということは、言われなければ減額しなかったということです。

教育・福祉施設の統廃合、連絡所の廃止といった住民サービスの縮減は計画通りに断行し、市長自ら使う選挙費用は削減しない。私はこうした大口市長の政治姿勢に強い怒りを覚え、『市政野名だより第十九号』で問題提起しました。

その後、わずか三ヵ月で方針が変更されました。

▼選挙用ポスター削減額(上限)

・市長(二二〇枚→一六〇枚)

四十万千九百四十円→三十二万三千二百円

・市議(一六〇枚)

三十八万三千六百八十円→三十二万三千二百円

五十万円増額―大島祭りの補助金

七月十九日に行なわれた大島祭りの補助金五十万円の増額が六月定例会に提案され、承認されました。当初予算は、前年度と同額の五十万円でした。

担当部長は増額理由を、「地元の強い要望を受けた」と説明。私は「地元の強い要望があれば、他の四町も増額してくれるのか」と質しました。

このことについて大口市長は次のように答えました。「要望といっても、組織としてそれに見合うだけの努力をし、自分たちでもかなり経費を集めるというので、それを良しとして五十万円増額を認めた。要望と同じに組織の努力も聞かせてもらった。今後、祭りの補助金は取捨選択をしながら見据えていきたい。」

私は、大島祭りの補助金増額には賛成しました。その際、「市長の居住地である和具地区だけを優遇するのではなく、他の四町にも公平に増額すべし」と、予算分配の差別化に苦言を呈しました。

二十二年三月、大口市長は「補助率は補助対象経費の二分の一を上限とする」とした『志摩市補助金等交付基準』を設けました。私は、これまで「祭りは観光施策として考えるべきで、大幅な減額はすべきでない」と主張してきました。そしてそれは五町公平が原則であるべきです。

しかし、今回、地元から強い要望を受けたという理由で、この規定は守られませんでした。今回、突然に増額された大島祭りの補助金。「十月に予定されている市長選挙の対策として、大口市長は地元に公費をばらまいた」との批判は免れません。

◆介護保険料を値上げ

▼値上げ理由

六十五歳以上の介護保険料は、三年ごとに見直しされます。今年はその見直しの年ですが、昨年と比較すると四十五%もの値上げになってしまいました。

値上げの理由は次のとおりです。

①介護サービスの利用が増加した。

➁介護報酬が改定された。

③六十五歳以上の負担が二〇%から二十一%に変更。

④昨年まで値上げを抑えるために介護保険の基金を取り崩していたが、この基金がなくなった。

⑤昨年、見込みより利用者が増えたため、財源不足を県の基金から借り入れた。この返済分を今後三年間の保険料に充てた。

※志摩市の財政は、保険料の値上げを抑えるために取り崩す基金も、一般会計から介護保険特別会計に繰入れる財源もなくなってしまいました。

▼合併後の市の一人当たりの基準額(月額)

・十七年      …二千四百四十円

・十八年~二十年  …三千六百四十円

・二十一年~二十三年…三千七百円)

・二十四年~二十六年…五千三百七十円

▼ 県下の介護保険の

一人当たりの基準額(二十四~二十六年)

・いなべ市…三千八百十九円

・木曾崎町…三千九百円

・朝日町 …四千二百円

・南伊勢町…四千四百二十円

・大紀町 …四千五百円

・東員町 …四千六百八十七円

・大台町 …四千七百二十円

・桑名市 …四千七百六十一円

・四日市市…四千九百三十六円

・度会町 …五千円

・多気町 …五千百五十円

・川越町 …五千二百七十五円

・菰野町 …五千二百七十六円

・玉城町 …五千二百八十円

・名張市 …五千三百円

・志摩市 …五千三百七十円

・亀山市・鈴鹿市…五千三百七十七円

・明和町 …五千三百九十二円

・紀北町・尾鷲市…五千四百六円

・熊野市・御浜町・紀宝町…五千四百五十五円

・伊賀市 …五千六百五十四円

・津市  …五千六百九十円

・伊勢市 …五千六百九十四円

・松阪市 …五千七百九十円

・鳥羽市 …五千八百二十円

▼県平均(二十四~二十六年)…五千三百十四円