投稿日: 2011年11月1日 作成者: nonasumiyo
◆ 浜島支所の役割は
▼施設の安全度調査に五百万円
現在浜島支所として活用している旧浜島町役場の耐震診断を、平成十九年度に行いました。
その結果、施設の一部が耐震基準を満たしていないことが判明。二十一年度に耐震工事計画が立てられました。ところが、今年度、コンクリートの劣化診断工事費約百十三万円が追加計上されたのです。浜島支所の安全度調査に、耐震診断・耐震補強計画・劣化診断を合わせて約五百万円もの金が使われました。
市長の答弁は、浜島支所改修に固執していると受け取れます。しかし、老朽化した施設は大規模改修しても、後から小規模な改修をする必要が次々と出てくることが予想されます。また、支所と保健センターだけの使用となると、役場機能を備えた施設は、規模が大きすぎて維持管理費が高くつきます。
老朽化した建物に多額な費用を投じて改修するよりも、災害時に安全な浜島小学校跡地に支所と保健センターを併設したコンパクトな施設を新築したほうがよいと考え、私は劣化診断の予算に反対しました。
▼災害時に浜島支所は安全か
浜島支所の最大の難点は、海岸に近く、海抜が低いところにあるということです。
予想される東南海地震による巨大津波がおきた場合、壊滅的な打撃を受け、防災拠点としての機能が果たせなくなる危険性が極めて高いと考えられます。私が支所移転を提案した理由は、次の通りです。
① 支所は海から五百㍍ほどの場所にあり、海抜は二㍍しかない。巨大津波が押し寄せたときは壊滅的な打撃を受ける危険性が高い。
② 過去に一階の駐車場が冠水したことがある。駐車場が冠水すると、二階にある支所へ避難することができなくなる。また、駐車場が粗大漂着物で埋まった場合、支所への出入りができなくなる。
③ 周辺道路は一方通行のため、地震や津波で通行できなくなることも想定される。
④ 支所へ行く道路は海岸沿いで海抜が低い。地震発生時は危険で通れなくなる。
⑤ 支所は築三十七年を経過している。鉄筋コンクリートの耐用年数を五十年とみると、残存期間は十三年しかない。
⑥ 施設は耐震基準を満たしていない。コンクリートは劣化診断を要するほどに老朽化している。
▼「防災拠点は支所に限定しない」
と大口市長
支所は防災拠点として、災害時に地域の情報をいち早く収集し、本庁と連携しながら迅速に救援対策をとらなければなりません。
海抜二㍍しかない浜島支所で、この重要な役割を果たせるのか、私は市長に質しました。
「浜島町の防災拠点は、浜島支所だけではなく、町内の公共施設に置く考え方もある。浜島診療所のリハビリ室や広域消防浜島分署、浜島生涯学習センター等、比較的新しく、高台にある安全性や機動性のある場所が候補として考えられる」と大口市長。浜島支所が安全でないと認識したうえで、防災拠点を含めた支所体制の方向を示しました。
災害時の被害を最小に抑えるためには、まず支所が安全でなければなりません。安全性、機動性に欠ける支所で何ができるのでしょうか。
▼改修費約一億九千万円
新築約二億八千五百万円
市の試算によると、浜島支所の改修費は耐震工事費を含めて約一億九千万円。浜島小学校跡地に移転新築した場合の建設費は、支所の解体工事を含めて約二億八千五百万円となっています。
現在、浜島診療所を小学校跡地に建設中です。私はここに支所と保健センターを併設した施設を建設し、浜島町の公共ゾーンとして活用すべきだと提案しました。しかし、市長は「それも含めながら考えていきたい」と、あいまいな答弁に終始しました。
▼支所移転に反対されている方々へ
私は浜島支所移転に多くの反対意見があることを
承知しています。しかし、反対の方々は、今の支所では災害時の安全性が保障されないことや、移転して新築できることを知りながら、それでもなお古い支所を改修するほうがよいと判断されているのでしょうか。
支所をどこに置くのかは、地域の重大な問題です。
反対されている方々から、「事情も分からずに勝手
なことをいう」といった批判を受けることを覚悟で、私は高台への支所移転を提案しました。
市長は、浜島支所について次のように答えました。
「地域のモニュメントであった支所が、その地域から消えることがはたしてよいのか。住民の心のモチベーションのあり方を考えると、耐震診断に加えて劣化診断をして、もっときめ細かく判断したい。」
老朽化した施設は、耐震工事等をすることによって安全性を担保することはできます。しかし、海抜二㍍で海岸から五百㍍ほどの位置にあるという立地条件は、東日本大震災の例を見るまでもなく、巨大津波を回避することはできません。住民の安全と浜島町のモニュメント。天秤にかけられる問題ではありませんが、最優先すべきはどちらなのでしょうか。
◆志摩市食堂海ほうずき
▼年間四千万円の赤字
磯体験施設海ほうずきの平成二十二年度の赤字額は、約四千万円でした。
『野名だより』第十六号で二十一年度の決算状況と無茶苦茶な管理体制を指摘しましたが、二十二年度は問題となった管理体制は概ね改善されていました。しかし、多額の赤字体質からは脱却できていません。
二十二年度決算の総括質問で、「何か反省することはないか」と同僚議員から質されたとき、「何もない。あったら教えてほしい」と市長は胸を張りました。
三年間で約一億二千七百万円もの赤字を出した志摩市食堂海ほうずき。それでも市長は、「次年度も浜島町の起爆剤として続けていく」と明言しました。
赤字額は、二十一年度約五千六百万円、二十年度約三千百万円でした。
▼ 利用者数約二万六千人
実質約一万七千人
海ほうずきの利用者数は、市の報告では二十二年度約二万六千人、二十一年度約三万人です。しかし私の計算では二十二年度約一万七千人、二十一年度約一万六千人でした。
この違いは利用者の数え方にあります。私は実質利用者を数えています。しかし市は要件に関係なく、施設に入った人を誰でも利用者として数えています。
例えば業者が荷物を届けに施設に入り、車と施設を十回行き来すると十人、その後、二人で三回行き来すれば六人と数え、合計の利用者は十六人となります。
昨年、私は「利用者数は実質人数を報告してほしい」と要望しました。多額の赤字を垂れ流している施設の必要性をはかる指針が、利用者数だからです。
このとき市長は「実際に訪れた利用者数を発表していきたい」と答弁をされました。しかし、二十二年度の決算でも、利用者の粉飾は改善されませんでした。
◆電柱に海抜表示
避難路に手すりを設置
九月の定例会で電柱の海抜表示、避難路に手すりを設置することが可決されました。
六月定例会の一般質問で、私は津波対策として避難路の整備と海抜表示の設置を求めました。市長は迅速に対応され、この可決となったのです。
手すりが設置されるのは、自治会からの要望により、阿児町の安乗神社への避難路、大王町の船越旧保育所裏山の階段、畔名金比羅山への避難路です。
海抜表示は、縦二十五㌢、横三十六㌢のビニール板を市内五百ヵ所の電柱に設置します。
予算額は、避難路の手すり整備に百五十万円、海抜の表示に三百六十七万五千円です。
◆戸別受信機の配布は変更せず
▼これまでの経緯
議会の説明では、戸別受信機の配布は「一世帯一台は無償、二台目及び事業所は有償」でした。ところが市長は議会に説明もせず、独断で「三百人以上の宿泊施設は無償」と変更してしまいました。
私は四月の臨時議会で、市長に変更した理由と経緯の説明を求めました。ところが「配布基準に市長が認める場合はこの限りではないと定めてある。そこまで立ち入るのはいかがなものか」と開き直り、市長は答弁を拒否しました。市長権限を履き違えている大口市長に、九月定例会で再度この問題を取り上げました。
▼「配付基準を変更していない」と市長
事業所への戸別受信機が有償から無償に変更された理由について、市長は「当初の配付基準を変更していない」と答えました。
しかし、戸別受信機の配付基準には、「無償貸与は一世帯一台、二台目以降と事業所は有償」と明記されています。また、『広報志摩』五月号にも同じ内容が掲載されています。
変更していないと市長が言っても、当初有償と定めていたことを無償にすれば、独断で変更したといわれて当然です。四月に「市長権限で決めている」と説明を拒否し、九月には「変更していない」と前言を翻す。市長の答弁はこのように軽くてよいのでしょうか。
市長に遵守してほしいことは、決めたことは守り、変更するときは議会に説明して理解を得ることです。
▼三百人以上の宿泊施設は無償の根拠
市長は、三百人以上の宿泊施設を無償にした根拠について、消防法で「三百人以上の宿泊施設等に自動式サイレンおよび放送設備の設置」が規定されていることをあげました。しかし、施設の放送設備を利用して緊急避難を呼びかけるためとしても、消防法で「自治体が戸別受信機を無償配布しなさい」といった定めはなく、根拠の説明にはなりません。
四月に「基準の数値を下げていくと際限がなくなるので、ホテルの稼働率や従業員数を考えて決めた」とし、九月には「消防法で放送施設の設置が規定されているから」と、市長はまたも答弁を変えました。
▼一世帯二台目は有償
私は、「戸別受信機を業者に無償配布する前に、一世帯二台目を無償にすべき」と、提案しました。
しかし市長は、一世帯一台無償という原則を理由に二台目を無償とする変更はしないと答えました。
業者には有償から無償に変更できるが、一世帯二台目は原則を遵守するという大口市長。業者は有償にすべきと主張する私の声は、市長には届きませんでした。
※野名だより第十七号の浜島診療所の診療予定二十六年は二十四年の誤りです。ここにお詫びし訂正いたします。
