投稿日: 2019年1月18日 作成者: nonasumiyo
発行者 野名すみよ 大王町波切108-1
平成30年11月発行 ℡72-1320
◆29年度決算
29年度の財政状況について、監査委員は「良好とはいえないが、それほど悪い状態ではない。財政を好転させる方法は、自主財源の獲得か歳出の削減以外にない。必要な歳出を削減することなく、適正に運用されるよう努められたい」と指摘。
一般会計の歳入285億円の中で、市税等自主財源は101億円(35.5%)、国・県から交付される地方交付税や補助金等の依存財源は184億円(64.5%)。
志摩市は、自力で立てない財政力しかありません。
▼歳入内訳
| 区分 | 決算額 |
| 市税 | 59億3,492万円 |
| 分担金及び負担金 | 1億7,683万円 |
| 使用料・手数料 | 3億 418万円 |
| 寄附金 | 3億6,439万円 |
| 繰入金・繰越金 | 27億6,118万円 |
| 諸収入・他 | 5億9,488万円 |
| ①自主財源合計 | 101億3,638万円 |
| 地方譲与税 | 1億7,169万円 |
| 地方消費税交付金 | 8億3,745万円 |
| 地方交付税 | 96億9,930万円 |
| 国庫支出金 | 25億 924万円 |
| 県支出金 | 11億7,622万円 |
| 市債(借金) | 37億7,240万円 |
| その他 | 2億1,073万円 |
| ②依存財源合計 | 183億7,703万円 |
| 歳入合計 ①+② | 285億1,343万円 |
▼歳出内訳
| 区分 | 決算額 |
| 議会費 | 2億 796万円 |
| 総務費 | 38億1,234万円 |
| 民生費 | 79億2,349万円 |
| 衛生費 | 28億9,776万円 |
| 農林水産費 | 4億 252万円 |
| 商工費 | 4億2,042万円 |
| 土木費 | 11億6,116万円 |
| 消防費 | 12億8,893万円 |
| 教育費 | 51億9,546万円 |
| 災害復旧費 | 462万円 |
| 公債費(借金) | 45億8,822万円 |
| 歳出合計 | 279億 288万円 |
▼29年度滞納額は4億1,772万円
繰越分を合わせると17億2,472万円
滞納額集計表
| 科目 | 29年度分 | 滞納合計 |
| 市民税 | 3,143万円 | 1億 192万円 |
| 固定資産税 | 6,352万円 | 4億7,419万円 |
| 公営等住宅使用料 | 284万円 | 2,549万円 |
| 生活保護返還金等 | 324万円 | 3,276万円 |
| その他 | 858万円 | 3,823万円 |
| 国民健康保険税 | 9,293万円 | 3億9,379万円 |
| 後期高齢者医療保険 | 346万円 | 573万円 |
| 介護保険料 | 1,246万円 | 2,613万円 |
| 下水道使用料 | 30万円 | 283万円 |
| 住宅新築資金等貸付 | 31万円 | 2億 715万円 |
| 水道事業 | 8,910万円 | 2億9,019万円 |
| 病院事業 | 1億 955万円 | 1億2,631万円 |
| 合 計 | 4億1,772万円 | 17億2,472万円 |
▼31年度予想の財政破綻は回避
平成21年11月に大口前市長が策定された「志摩市財政計画」では、平成31年度末に財政調整基金(預金)がゼロとなり、志摩市は夕張市のように財政破綻するという内容でした。
この財政危機の原因は、合併後の予算編成時に収入を超える予算を組み、不足する財源は財政調整基金等を取り崩して補っていたことにあります。
財政計画の最終年度平成31年度前に、国の政策が大きく転換したおかげで、市は財政破綻を回避できました。財政が好転した要因は下記のとおりです。
▼財政が好転した主な要因
①財政計画時に想定していなかった、景気対策等の交付税措置があった。
②平成26年度から段階的に減額されるはずであった地方交付税の縮減額が緩和された。
➂普通交付税が減少する予想であったが、平成20年度から平成29年度までの10年間で、約77億円の交付税が追加された。
④市税の徴収率が77%から89.5%まで上昇し、計画より28億4,000万円多く徴収できた。
⑤人件費が削減できた。
⑥ふるさと応援寄付金が納付された。
▼市長も議員も嫌われる覚悟も必要
これまで私は、何度か市の財政危機を取り上げてきましたが、議会にも大口秀和前市長にもその危機感は伝わりませんでした。
今回、国の政策により志摩市の財政破綻は免れました。しかし、市の税収入等自主財源が35.5%しかない市財政では、国の方針が変われば“たちまち財政危機に陥る”ことは目に見えています。
同じ失敗を繰り返さないためには、市長も議員もときには市民に嫌われる覚悟をもって、健全な市政に徹しなければ、その職責が問われます。
▼財政調整基金(預金)は44億円
財政調整基金とは、市政の財源不足を補うために自由に使える預金のことです。平成29年度の残高は44億円になりました。他に特定目的基金等が68億円ありますが、一般財源に使うことはできません。
▼市民一人当たりの借金額は77万円
平成29年度の市会計別借金は下記のとおりです。
| 会計区分 | 起債残高 |
| 一般会計 | 310億 519万円 |
| 介護サービス事業会計 | 12億2,470万円 |
| 下水道事業 | 25億9,673万円 |
| 水道事業 | 23億2,922万円 |
| 病院事業 | 10億2,139万円 |
| 志摩広域行政組合 | 74万円 |
| 志摩広域消防組合 | 2億4,864万円 |
| 鳥羽志勢広域連合 | 6億4,770万円 |
| 三重県市町総合事務組合 | 7,147万円 |
| 合 計 | 391億4,578万円 |
▼改善の兆しか「海ほおずき」
磯体験施設「海ほおずき」の赤字額は,29年度2,916万円、28年度2,526万円でした。
大口秀和前市長は、赤字を認めず改善策を講じなかったため、赤字額は3,821万円,3,562万円、3,488万円と、多額の公金を垂れ流し続けていました。
今回、赤字の要因について、担当部局は「人件費を含む経常経費」と認めました。施設の規模として黒字化は難しいとしても、先ずは赤字の要因を把握し、そのうえで改善策を講じていくという基本的な経営改善への取り組みが、やっと動き出しました。
▼「阿児の松原スポーツセンター」
テニスコートの年間利用者は59人
年間の管理運営費419万円に対し、年間テニス利用者は市内26人、市外は33人しかいません。駐車場の利用は2,162台で収入は216万円でした。
公費を投じて、周辺の民間駐車場と競争する必要性があるのか、検証しなければなりません。
月別利用状況
| 月 | テニス人数 | 金額 | 駐車台数 | 金額 |
| 4 | 3 | 500 | 84 | 84,000 |
| 5 | 15 | 6,000 | 219 | 219,000 |
| 6 | 0 | 0 | 134 | 134,000 |
| 7 | 18 | 6,000 | 549 | 549,000 |
| 8 | 12 | 4,500 | 713 | 713,000 |
| 9 | 2 | 500 | 190 | 190,000 |
| 10 | 3 | 500 | 121 | 121,000 |
| 11 | 0 | 0 | 69 | 69,000 |
| 12 | 4 | 500 | 20 | 20,000 |
| 1 | 2 | 500 | 4 | 4,000 |
| 2 | 0 | 0 | 9 | 9,000 |
| 3 | 0 | 0 | 50 | 50,000 |
| 計 | 59 | 19,000 | 2,162 | 2,162,000 |
◆旧自治会役員が警察に告発
小河光昭議員が業務上横領か
平成24年の波切わらじ祭で、「漁船協力者に謝礼として支払うべき金が、一部支払われていない。」として、旧自治会役員が警察に告発していたことが分かりました。
平成30年9月定例会の一般質問で、私は真相を知るため市に事実関係を調査してほしいと提起。市長は「把握していないため、現時点での答弁は差し控えたい」ということでした。
その後、多く関係者から次のような情報を得ることができました。
▼謝礼金を渡さず飲食代に使用
平成24年9月8日、波切自治会が運営する「わらじ祭」において、自治会が漁船協力者6名にイベントの謝礼金(船代、油代)として、同年9月10日に三重外湾漁業協同組合波切地区漁業権管理委員長である小河光昭氏に現金6万円を渡した。
その金を、小河光昭氏は一人の漁船協力者に渡さず、自己を含めた仲間内での飲食代として使用した、ということでした。
▼経緯
・平成26年9月 告発事案が発覚
・平成28年8月 旧自治会役員が警察に告発事案を相談
・平成29年12月1日 検察に書類送検
・平成30年9月26日 検察で不起訴処分と決定
▼旧自治会関係者は「看過できない」
旧自治会関係者のコメントは、次のとおりです。
「わらじ祭は、地域住民・地域企業の寄付金と市の補助金で運営されていることを踏まえて。
小河光昭氏は、長期にわたり三重外湾漁業協同組合波切地区漁業権管理委員長及び自治会理事という立場にありながら、自治会から預かった漁船協力者に渡すべき謝礼金を、自己を含めた仲間内での飲食代に使ったことは、公職にある市議会議員という立場からしても、刑事上のみならず道義上からも看過できない」と話されていました。
なお、「現在、不起訴処分になっているが、告発者は裁判所に処分『審査申し立て』を考慮している」ことも分かりました。
▼未だ、関係者に説明はなし
この事件が発覚後も、小河光昭氏は旧自治会関係者と謝礼金を渡していない漁船協力者に対して、未だ、一言の説明もしていないということでした。
年金や生活費の中から寄付された方々を含めた寄付者と関係者に対し、説明は必要です。
