投稿日: 2012年4月29日 作成者: nonasumiyo
◆ 場当たり的な防災対策
▼一度も協議されなかった防災対策
昨年三月に発生した東日本大震災の津波を教訓に、また最近発表された南海トラフの震度見直しにより、志摩市はこれまでの防災計画を根底から見直さなければならなくなったはずです。
しかし、東日本大震災から一年もの間、市長は自治会から要望を受けた避難路・避難所等の整備はしましたが、防災計画の見直しには全く手をつけていません。
二十三年度に五回開かれた市の幹部会議の協議事項は、里海創生事業三回、病院事業二回で、防災対策は一度も協議されていません。このことから大口市長は防災対策よりも里海創生事業のほうが重要と考えていることがうかがえます。
市の防災対策はこれでよいのでしょうか。
▼ 被災対策は無策
巨大地震を想定した被災者数を、市は約一万人と見込んでいます。しかし、市内では九千人しか収容できません。残る千人の収容については、市長は「校舎」を考えていると答えました。
ところが避難施設である船越中学校校舎は耐震基準を満たしておらず、越賀中学校の体育館の雨漏りも修復されていません。
私は防災・被災対策は、自治会と具体的な協議をしながら、市の地域防災計画に盛り込むべきだと指摘しました。
大口市長は「今年度検討します」と、いつもの検討答弁でした。防災・被災対策は一刻の猶予がないことを市長が認識しなければ、今年もまた無策の一年になってしまいます。最近では志摩市でも二十メートルを超える津波が起こるとの情報があります。これらを含めて市民の命を守る対策を一日も早く作成すべきではないでしょうか。
▼防災訓練は実体験型に
二十三年度の市の防災訓練会場は、海抜二メートル、岸壁から約七~八メートルの場所にある大王町波切の漁港でした。津波を想定した防災訓練なのに、津波の危険性が一番高い場所、しかも避難訓練は会場内に目印された避難路へ避難。このような訓練で市民の命は守れるのでしょうか。
津波を想定した訓練であるなら、訓練を通して、
① 津波浸水区域の住民が避難に要した時間。
② 避難することができなかった人数。
③ 避難路の整備状況。
等を把握し、地域住民と市が共有しなければなりません。そして後日検証し、
① 迅速に避難できなかった人たちには自力で避難する方法を検討し、努力していただく。
② 避難路に不備があれば即整備する。
といった課題を解決していくことで、人命被害を最小限に抑えることができるのではないでしょうか。
東日本大震災の津波襲来から得た教訓は、「いち早く逃げる」ことでした。とすれば、防災訓練を実体験型に見直すことが急務のはずです。すでに実体験型の訓練を実施している自治会もあります。しかし、そうでない自治会とはその地区に合わせた訓練方法を協議しながら実施し、庁舎内の対策本部と連携していくべきだと思います。
私は、これまでにも「防災訓練はセレモニーではなく、実体験型にすべき」と提案してきました。しかし大口市長は、防災訓練の目的を次のように答えて見なおす考えのないことを示しました。
① 市民の防災意識の高揚。
② 平時からの防災関係機関の組織体制や機能確認。
③ 防災関係機関相互協力の円滑化。
▼ 「難聴は解消した」と大口市長
防災行政無線工事が完了
二十三年十二月十二日、市は業者から戸別受信機を含めた防災行政無線工事の引渡しを受けました。
難聴について、市長は「(この時点で)解消したと判断した」と答えました。しかし二十四年二月二十五日の消印で、「戸別受信機の難聴を一ヵ月も過ぎているのに放置したまま…」といった苦情の手紙が届いていることを私が指摘すると、「早速調査する」と回答。後日、対応したと報告してきました。
市長は、引き渡しの時点で調査や確認もせずに、工事完了のゴーサインを業者に出していたのです。
この防災行政無線整備工事については、不明朗なことが多々ありました。入札では、参加業者二社の中のうち一社が「辞退」という無効札を入れたのです。これで残る一社の落札が決定しました。落札率は九十八%でした。
私は公正な入札ではないと反対しましたが、市長は「問題ない」と認めてしまったのです。
難聴地域解消には約八百七十万円が追加されました。私は、これも難聴地域の調査を含んだ基本計画を策定した業者が負担すべきものだと思います。
戸別受信機の配布については、議会には「業者は有料」と説明しておきながら、特定業者に市長権限で無料配布しました。
こういった経緯と、約十九億円もの税を投入しておきながら難聴が多発した責任について、私は市長の見解をただしました。
市長は「すべてが私の責任といわれるとチビッテしまうのでご理解いただきたい…」と逃げましたが、三回目にやっと、「すべての責任は私にあります」と認めました。
◆市長選挙の
公費負担は削減せず
二十一年十一月に示された志摩市財政計画では、本年度十月予定の市長選挙にかかる選挙用ポスター等の公費負担を見直すことになっていました。
ところが、本年度の予算ではなぜか削減されていませんでした。私は「選挙費用の見直しは本年度からのはずですが…」と指摘。担当部長は「これから検討するつもりです」と答えました。
本気で削減するつもりなら、二十一年十一月から二十三年十二月までの間に十分に見なおす期間があったはずです。予算を確定した後に「検討する」というのは、市長の弁解です。
教育施設の統廃合や連絡所の閉鎖は計画通りに断行し、市長自らが使う選挙費用は削減しないという大口市長。
市長の政治姿勢が問われます。
▼ 削減すべき公費負担の選挙費用
金のかからない選挙を実現し、候補者間の選挙運動の機会均等を図る目的で、国や地方公共団体が選挙費用を負担する制度が、選挙公営です。この制度のおかげで、選挙費用を考えずに立候補できます。しかし、公費負担については、市の財政状況を考えて見直さなければなりません。
市が負担した選挙費用は、二十年の市長選挙では約百五十八万円、二十一年度の市会議員選挙では約千二百九十五万円でした。
このうち市長選挙用ポスター(二百二十枚)の公費負担額は、最高額四十万一九百四十円、最低額二十六万四千円。市会議員選挙用ポスター(一六〇枚)では最高額三十八万三千六百八十円、最低額十五万四千五百六十円でした。
候補者によって倍以上の差がある公費負担の選挙用ポスター費用。思い切った見直しが必要です。
▼候補者一人当たり限度額
①自動車借入 …一〇七,一〇〇円
②燃料代 … 五一,四五〇円
③運転手代 … 八七,五〇〇円
④ハイヤー方式 …四五一,五〇〇円
⑤選挙用ポスター…三八三,六八〇円(市議)
⑥選挙用ポスター…四一四,二六〇円(市長)
⑦選挙用運動ビラ…一一六,八〇〇(市長のみ)
※ ポスターは市長二二〇枚、市議一六〇枚。
ハイヤー方式を選択した場合、自動車借り入れ、燃料代、運転手の費用はでません。
▼公費の選挙費用支払額(下に続く)
▽平成二十年十月の市長選挙(敬称略)
・大口秀和…三八〇,八〇〇円
▽平成二十一年十月の市会議員選挙(敬称略)
・野名 澄代…三〇六,三八一円
・助田 時夫…三五八,六三五円
・小田 幸道…三六〇,六五九円
・西崎 甚吾…三七五,〇〇一円
・中川 弘幸…三九〇,二三八円
・上村 繁子…三九九,二四七円
・浜口三代和…四〇〇,六五七円
・森本 雅太…四〇七,一五三円
・谷口 覚…四一二,八五二円
・井上 裕允…四一四,四四八円
・村瀬 利嗣…四三三,五九二円
・杉本三八一…四四〇,七五〇円
・杉木 弘明…四五一,五二一円
・山際 優…四五七,〇〇〇円
・小河 光昭…四五八,〇六六円
・山下 弘…四七二,二七六円
・坂口 洋…五七四,〇六四円
・高岡 英史…五七七,四六八円
・松尾 忠一…五七七,六四二円
・福田 和義…五九三,四〇七円
・森 昶…五九四,五八二円
・中村 和晃…六一九,五〇〇円
◆議員報酬五%カット
市職員の給与は二十三年十二月定例会で五%減額されたことはご存知のことと思います。市会議員の報酬は、本年四月から五%減額されました。市長が特別職報酬審議会に諮問し、その答申に基づき減額の条例改正案が提案され、賛成多数で可決されたからです。 『議会だより』では、賛成十六名、反対五名としか公表されません。私は「賛否の公表は議員名ですべき」と提案しました。しかし、反対意見が多数を占め、人数だけの公表になってしまいました。
減額理由について市長は、「私は賛成ではないが、特別職報酬審議会の答申を尊重した」と答えました。しかし、審議会に諮問したのは市長です。この責任転嫁はフェアーでありません。
私は、これまで何度か議会改革特別委員会で議員報酬・定数削減を提案してきました。しかし、「削減は定数だけ」「定数・報酬とも削減しない」等々、なかなか決まりませんでした。
二十三年度の志摩市の平均所得は二百六万円です。このうち百万円~二百万円の方は五千七百人、十万円~百万円の方は一万三百人もいます。市の財政状況と市民の平均所得を勘案したとき、私は議会費の削減は当然のことと思っています。
▼ 議員の年間報酬
改正前 改正後
議長 七六九万二三〇〇円 七三〇万三八〇〇円
副議長 六五二万六八〇〇円 六二〇万四六〇円
議員 六〇六万六〇〇円 五七四万九八〇〇円
